富士通、産婦人科向け電子カルテシステムを販売

NO BUDGET

2015-11-11 19:41

 富士通は11月11日、産婦人科専用の電子カルテシステム「FUJITSU ヘルスケアソリューション HOPE EGMAIN-RX for Maternity」を同日より販売すると発表した。

 産婦人科特有の情報を管理でき、産婦人科の受付から診断、分娩、入院までの業務をトータルでサポートする。販売価格は620万円(税別。ハードウェア、ソフトウェアを含むPC3台の最小構成時。医療改定対応などを含むサービス費用が別途月額で必要)より。

 提供開始時期は12月中旬予を定。販売目標は製品と関連サービスを含め、2019年度末までに累積40億円としている。


「HOPE EGMAIN-RX for Maternity」(富士通提供)

 システムの主な特徴と効果は以下の通り。

産婦人科特有の情報を一元的に管理

 産婦人科特有の妊婦健診、分娩、新生児の経過、不妊治療などの情報も、リストから項目を選択するだけで容易に入力できる。

 また、超音波診断装置や分娩監視装置との連携機能により、超音波診断画像、動画、測定値の取り込みや、1つの画面上での電子カルテと分娩監視装置の波形情報(利用するにはセントラルモニタの設置が必要)の同時参照が可能なため、医師の診察業務負荷を軽減することが可能。

 特に、妊婦健診記録画面では、胎児のエコー画像や健診結果などの同システムに入力された情報を、1画面に時系列で表示し、胎児発育曲線を自動作成できるため、妊婦へのより丁寧な説明が可能となる。

 さらに、院内の1カ月の分娩予定をカレンダ形式でまとめて表示する分娩予定日カレンダー機能を装備しているため、医師や看護師、助産師の的確なスケジューリングや運営管理の効率化にも役立つ。


表示画面(富士通提供)

妊婦へのサービス提供を支援

 同システムに登録されている妊婦の健診結果や主治医コメント、胎児のエコー画像などの情報から、妊婦健診説明カード(健診時のエコー画像、胎児の成長曲線、主治医コメントなどが1枚にまとめられたカード)や、妊婦ごとの出産予定日までのイベントが記載された妊娠カレンダーを自動作成できる。これらの資料により、妊婦への丁寧な説明が可能になる。


妊婦健診説明カード(富士通提供)

妊婦カレンダー(富士通提供)

医療機関の業務負荷を軽減する、文書作成・統計機能

 システムに入力された情報を所定のフォーマットに自動的に転記することで、紹介状、返書、分娩経過報告書、出生証明書などを作成でき、院内での分娩記録をまとめた分娩台帳も出力できるため、医療機関の書類作成業務負荷を軽減するという。

 また、入力された入院・分娩時の記録や出産件数などのデータ統計機能も装備しているため、学会での報告用の情報や、ホームページに掲載する妊婦への参考情報なども容易に作成できるとしている。

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