海外コメンタリー

マイクロソフト、「プライバシーに関する声明」を改訂、批判に対応

Ed Bott (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 石橋啓一郎

2015-11-20 06:00

 Microsoftは先週「Windows 10」のバージョン1511をリリースしたが、それに先駆けて、同社の「プライバシーに関する声明」を密やかに改訂していた。

 現バージョンの声明は、最終更新が「2015年10月」となっている。アーカイブされたページを調べたところでは、この改訂版がウェブサイトに掲載されたのは10月半ばだ。10月版の声明を、以前の2015年7月版の声明と詳細に比較すると、いくつかの変更点に加え、注目に値する項目が追加されていることが明らかになった。

 一部の改訂点は普段通りのもので、各種サービスに関する変更(例えば「Xbox Music」から「Groove」への名称変更や、一部のMSNアプリの廃止など)を反映したものだ。また、少なくとも1カ所のスペルミス修正と、いくつかの単純な表現の変更も行われている。

 それに加え今回の声明には、個人用Microsoftアカウントと、組織がサービスへのアクセスを制御可能で、独自のルールを設定できる「会社や学校」のMicrosoftアカウントとの差異について説明するセクションがいくつか含まれている。

 しかし、今回のプライバシーに関する声明に追加されたその他のいくつかのセクションは、明らかに、同社がユーザーを「スパイ」しているという批判に応えるものだ。

 新しい声明は、当然ながら従来のものよりもさらに長くなっている。以下は主要な変更点のまとめだ。

コンテンツ

 コンテンツのセクションには、個人情報を収集するのは、ユーザーが要求したオンラインサービスを提供するのに必要な場合だけであることを強調する例が追加されている。


「例えば、ユーザがOutlook.comを用いてメールを受信するなら、弊社は、それを受信箱に配信して表示し、ユーザが返信でき、削除を選択するまで保管するため、メール内容を収集する必要があります」などの文言が追加されている。

デバイス暗号化

 Microsoftが自動的に「BitLocker」の暗号キーを「OneDrive」にバックアップして、個人のデバイスでのリカバリを可能にしていることに対する批判も出ていた。今回の声明では、次の文章が追加されている。「Microsoftは、ユーザ個人のリカバリキーをいかなる目的にも使用しません」。


ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. クラウドコンピューティング

    生成 AI の真価を引き出すアプリケーション戦略--ユースケースから導くアプローチ

  2. セキュリティ

    セキュリティ担当者に贈る、従業員のリテラシーが測れる「情報セキュリティ理解度チェックテスト」

  3. セキュリティ

    マンガで解説、「WAF」活用が脆弱性への応急処置に効果的である理由とは?

  4. セキュリティ

    クラウドネイティブ開発の要”API”--調査に見る「懸念されるリスク」と「セキュリティ対応策」

  5. セキュリティ

    5分で学ぶCIEMの基礎--なぜ今CIEM(クラウドインフラストラクチャ権限管理)が必要なのか?

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]