3.Windows 10が仮想世界と現実世界の境界を曖昧にする
MicrosoftのWindows 10で動作する拡張現実用ヘッドセット「HoloLens」は、2016年第1四半期に開発者向けに出荷される予定だ。
HoloLensは、装着者の視野に3Dの仮想イメージを投射し、現実世界の一部として見えるようにする。例えば、「Minecraft」の地形をコーヒーテーブルの上に映し出したり、Skypeの映像を壁に映したりすることができる。
米TechRepublicのシニアライターDan Patterson氏は、12月中旬にこのヘッドセットのデモを試したあと、HoloLensの「視界」は限定的だったが、「3Dアニメーションはスムーズで、インタラクションしやすく、目に対する負担はわずかだった」と述べている。
HoloLensは安いものではなく、開発者向けキットには3000ドルの値段が付いている。ただしMicrosoftは、この早い段階でのリリースは開発者と商用顧客向けのものだと述べている。
HoloLensには消費者向けやゲームでの利用例も考えられるものの、Microsoftはビジネスでの利用を強調しており、NASA、AutoDesk、Volvo、Dassault Aviation、ケース・ウェスタン・リザーブ大学、およびその他の大規模な組織と連携してアプリケーションを開発中だとしている。
4.エンタープライズ向けセキュリティの強化
2016年には、エンタープライズ向けにいくつか重要な新機能がWindows 10に追加される。
中でも重要なのは、コンテナ化ファイル技術を使用して、デバイス上の業務用データと個人用データを分離する技術である「Enterprise Data Protection」だろう。これを利用すると、組織内でデータを移動させる際にデータが暗号化され、その情報が正規の利用者以外にアクセスされないようにすることができる。
Windows Insider Programのテスターは、「2016年の早い時期」にこの機能が利用できるようになるはずだ。
5.テスターはさらに早い段階のビルドにアクセスできるようになる
Windows Insider Programに参加してリリース前のWindows 10をテストしているユーザーは、2016年1月以降、さらに早い時期から新機能にアクセスできるようになる。
MicrosoftのバイスプレジデントGabe Aul氏によれば、「ファスト」リングに所属するテスターは、2016年以降、より頻繁にWindows 10のビルドを受け取れるようになる。
テスターが定期的に早い段階のビルドに触れられるようになることに対する代償は、より多くのバグが存在する可能性が高まることだという。早期アクセスよりも安定性を重視するテスターは、「スロー」リングを選択してほしいと同氏は述べている。
6.あらゆる場面でCortanaが利用できるようになる
Microsoftは2016年に、Windows 10の大型アップグレード(コードネーム「Redstone」)を提供する予定だ。報道によれば、このアップグレードでは、OSのコアにバーチャルアシスタントの「Cortana」が組み込まれるという。
匿名の情報源はThe Vergeに対し、新しいCortanaはWindows 10で行う今よりもずっと幅広いタスクでユーザーを補助するようになると述べている。この記事を信じるとすれば、Cortanaはドキュメントの中で文脈に合わせて現れて「情報と補助」を提供し、通知を幅広く制御するようになる。
また、Cortanaに対する別の大型アップグレードでは、あるデバイスで開始したタスクを、別のデバイスで続ける機能が追加されると言われている。例えば、Cortanaアプリを利用しているAndroidスマートフォンの不在着信に、Windows PCからテキストメッセージで返信するという具合だ。