SAP Hybris ProfileはCommerceなど他の製品との連携が可能。データ層はSAP HANAをはじめ、既存のものを利用できるようだ
サービス向けのツールとなるSAP Hybris Serviceは、これまでのような購入後のアフターサービスだけでなく、購入前の購入プロセスから顧客のサポートを図るものだ。顧客はすでにオンラインで製品情報を調べており、ウェブサイトで得られない情報については、コミュニティを利用することがある。
SAP Hybris Serviceではオンラインサポートコミュニティを製品カタログやコマースと接続できるようになった。そこでも情報が得られなかったら、チャットを提供すればエンゲージを強化できる。このように、セルフサービスからフィールドサービスまで顧客の”ジャーニー”全体を、さまざまなタッチポイントで支援する。
これまで「SAP Cloud for Service」と呼んでいたもので、SAP Hybris Serviceとして2016年内に提供を開始する。同じく「SAP Cloud for Sales」も「SAP Hybris Sales」に名称を変更する。
顧客は情報を持っている。セールス担当は、情報の提供から信頼できるアドバイザーに役割が変わる、とSAP Hybrisは考える
年間2500億ドル超の取引規模
Walker氏は課金の「SAP Hybris Billing」にもスポットを当てた。同課金プラットフォームでやりとりされる金額は、年2500億ドルに達しているとWalker氏。これは2位の競合企業の2倍以上の金額だという。
サプライチェーン、トランザクションからサブスクリプション、従量課金などをサポートする。Walker氏は、ボタンを押すと補充の購入ができるAmazonの「Dash」を例にとり、「既存の小売やコンシューマーグッズなど、IoTを活用してさまざまなチャンスが開ける。新しいビジネスモデルを考えるにあたって、SAP Hybris Billingは土台となる」と述べる。