#4:ビジネスのディスラプターが急速に成長する
ディスラプターと聞くと、ユニークな方法で市場にアプローチする小規模な新興企業を思い浮かべる人も多いはずだ。しかし、小規模な新興企業が大きく成長するとともに、既存企業にとって大きな頭痛の種となる場合も多い。
インターネット界の巨人Amazon.comと、従来型の小売チェーンWalmartを考えてほしい。Amazonは時価総額でWalmartを上回っており(3410億ドルに対して2220億ドル)、売上高の伸びでもWalmartを大きく引き離している(前年比20%増に対して前年比1%減)。同じことがNetflixとViacomについても言える。Netflixの時価総額はViacomの倍以上であり、売上高の伸びも格段に高い。
オンラインマーケットだけでなく、企業向けサービスでさえも同様の傾向にある。インターネットに出自を持つ企業による本当の破壊が始まろうとしているのだ。企業のリーダーは、ディスラプターとなり得るものに対処するための非常事態計画の立案に取りかかり、革新性と、市場での立ち位置を確保する方法の理解に努めるべきだ。他の何かに破壊される前に、自らで破壊する必要がある。
提供:Mary Meeker氏/KPCB
#5:プラットフォームとしてのデータ
データの保存コストは低下している一方、生成されるデータ量は増加している。データは、システムからアプリ、インフラにいたるまでのあらゆるものの原動力となる新たなプラットフォームとなっている。
またデータは企業にとって新たな通貨となっており、企業の業務におけるアナリティクスの重要性も増してきている。データの収集がより容易になり、データ科学者だけではなく、ナレッジワーカーも使用できるようなアナリティクスツールが開発されている現在、その傾向は特に強いと言えるだろう。
しかし、データ生成量と使用量の増大にともなって、データにまつわるプライバシーやセキュリティへの懸念も高まっている。ここ数年の間にも、大規模なデータ漏えいが発生してきている。このため、多くの顧客はプライバシーに対する懸念のあまり、自らを守るためにオンライン上のアクティビティに制限を加えようとまでしている。顧客データに依存する事業を行っているのであれば、企業のリーダーとして、そうしたデータのセキュリティを強固なものにするとともに、顧客の不安を払拭することを最優先事項の1つとして取り組むべきだ。また、同じことは従業員に対しても当てはまる。従業員のデータは企業が収集したデータや、顧客からのデータを用いて作り出したデータと同じくらい重要であってしかるべきなのだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。