あとらす二十一は、6月8日、世界主要企業および国内主要企業サイトについて行った常時SSL対応についての独自調査の結果を発表した。
これによると、常時SSL対応率は、世界と国内の主要企業に大差はないが、https完全対応率は世界主要企業が圧倒的に高いことが分かった。また、欧州の一部の国で常時SSL対応率、https完全対応率ともに高くなっていることも明らかになった。https完全対応とは、入力フォーム、ログインページ、決済ページなどのページだけではなく、ウェブサイトのすべてページをSSLで暗号化すること。これに対し、決済ページなど重要なページは常時SSL化するが、通常のhttpのページと併用する方法もある。
この調査は、2016年5月9~20日の間で実施された。方法は、PCによる目視調査。調査対象は、フォーチュン「GLOBAL500」2015年版に掲載された企業および日経225に選定されている企業の公式サイトで、調査対象サイト数は、世界主要企業500サイトおよび国内主要企業225サイト。
調査によると、世界主要企業サイトの地域別でみると、欧州、北米が常時SSL対応率が高く、https完全対応率も高い傾向がある。アジアでは、欧州、北米と比較し、常時SSL対応率が低く、http併用で対応する傾向が強いことが判明した。
世界・国内主要企業サイト常時SSL対応状況の比較
国内主要企業では、http併用も含めると34%(77社)で、世界主要企業の同37%(184社)と比較して遜色はそれほどない。しかし、https完全対応で比較すると、国内主要企業が1%(3社)に対し、世界主要企業は17%(85社)となっている。
図2世界主要企業サイトの地域別 常時SSL対応状況
とくに欧州各国では、https完全対応率が比較的高く、ドイツ、スイス、オランダでは、常時SSL対応率、https完全対応率ともに高い傾向があることが分かった。ドイツはhttps完全対応率が43%(12社)、スイスでは同42%(5社)、オランダでは同31%(4社)。一方、中国はhttps完全対応率は0%で、http併用で見ても、常時SSL対応をしているサイトは5%(5社)だった。