VMwareは米国時間6月13日、セキュリティに関する大きな発表を3つ行った。1つ目は「VMware TrustPoint」という統合型の新たなエンドポイントソリューションの発表であり、2つ目は「VMware Workspace ONE」に対する新たな管理機能に関する発表、そして3つ目はクラウドアクセスセキュリティブローカー(CASB)の大手5社が「Mobile Security Alliance」(MSA)に加入したという発表だ。
VMware TrustPointは、エンドポイントセキュリティプラットフォームのプロバイダーであるTaniumの持つ技術と、VMwareのレイヤ化されたOSマイグレーション技術を戦略的に組み合わせた成果と言える。同製品の発表を伝えるプレスリリースには、「グローバルネットワークをまたがったあらゆるエンドポイントにおける可視性と統制を15秒以内にもたらすとともに、次世代の脅威検出と対応、エンドポイントとアプリケーションの管理、『Windows』イメージの自動マイグレーションと管理を実現する」と記されている。
このような可視性を実現するために、VMware TrustPointはリニアチェーン(Linear-Chaining)アーキテクチャと呼ばれる特許技術を活用している。ユーザーは自然言語での検索によって、自社のコンピューティング環境に関する正確かつ完全な情報を得ることができる。TaniumのCurt Aubley氏は、企業における例として、「現在何台のコンピュータが自社の環境上に存在し、それらのIPアドレスはどうなっている?」という質問を挙げた。こういった場合、45万台以上の環境でも数秒以内にパッチの状況やウイルス対策ソフトの状況が表示されるという。
管理されていないデバイスが検出された場合、何らかの対策を実施するまで該当デバイスを環境から切り離すこともできる。また、複数のマシンに対する処理を自動化/管理すれば、「Windows 10」の迅速な配備も可能になる。
VMware TrustPointは既に米国で提供が開始されており、その他の地域でも2016年中に利用可能になる予定だ。なお、永続ライセンスは1デバイスあたり75ドルとなっている。