デプロイ王子 Interop Tokyo 2016へ行く:ShowNet萌え編

廣瀬一海(デプロイ王子) 羽野三千世 (編集部) 2016年06月23日 07時00分

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 6月8~10日に千葉市の幕張メッセで開催されたインターネットテクノロジの祭典「Interop Tokyo 2016」。その展示会場に、デプロイ王子こと廣瀬一海さんがやってきました。

王子 皆さんこんにちは!デプロイ王子です。

羽野 王子の担当編集のZDNet羽野です。


Interop Tokyo 2016の展示会場。527社が参加した

王子 きましたね~Interop Tokyo 2016!今日はネットワークに萌えるぜ!!

羽野 すごくハイテンションですね・・・。ネットワークの先端技術(と王子のテンション)に最後までついていけるか不安です。

王子 大丈夫!俺が説明するからさ!

羽野 はい。よろしくお願いします。まずはInterop名物、「ShowNet」の展示コーナーから行きましょう。


ShowNetの展示コーナー。トポロジ図面に人だかり

羽野 ShowNetの展示コーナーにやってきました。ShowNetは、ネットワークの最新機器と次世代技術を駆使して、会場内のネットワークを構築するプロジェクトで、出展ブース、来場者、カンファレンス会場向けにインターネット接続環境を提供しています。


今回のShowNetでは総計411Gbpsのインターネット接続環境を構築している

王子 ひゃー、400Gbps以上、この会場に集まっているんだなぁ。ん・・・?

羽野 どうしました?


ShowNetのトポロジ図面(出典

王子 ShowNetのトポロジ図面。この中央部分ぶっ飛んでるなぁ、発想がウルトラCだし、大胆だわぁ・・・。EVPNは去年もShowNetで機器検証が行われていて話題になったネットワーク技術なのだけど、今年はEVPN/MPLSを大胆にもコア部分に持ってきちゃってます。各社の機材で互換検証までやってのけちゃってます。でもって左右のデータセンターのVXLANをスティッチングしちゃってる。


ShowNetのコアのEVPN/MPLS部分(出典

羽野 えーっと、もうちょっと簡単に言うと?

王子 んとね、とっても雑な説明するんだけど、「どこでもドア」みたいに、違う場所にあるデータセンターにあるプライベートクラウドに存在する仮想LAN同士を、あたかも1つのLANであるかのように動作させちゃってるんです。

羽野 それによってどんなことができるようになるんですか?

王子 通信事業者向けや大規模エンタープライズ向けではあるけど、1台目のサーバは東日本、2台目のサーバは西日本なんてことがシームレスにできちゃう。災害時のBCP(事業継続計画)とか、仮想マシン同士の障害対策設計はとても楽になると思います。このやり方は、特に多くの仮想ネットワークのテナントを持つことになるであろう、国内のクラウド事業者にとって、いずれリージョン間通信のお手本設計になるでしょうね。

羽野 なるほど。クラウドのリージョン間通信がとても便利になりそうですね。


各社の機材を使いEVPN/MPLSの互換検証をしている

【解説】OpenStackとESXiの仮想L2ネットワークを延長

 ここからは真面目に技術解説です。今回のShowNetはどこも捨てがたいポイントだらけですが、特に注目すべきポイントは、トポロジ図面中央部分のEVPN/MPLSコア構成、両サイドにあるEVPN/VXLAN相互機器検証です。最近のクラウド、仮想化に関連するインフラ構成のトレンドをしっかりと抑えていると思います。

 VXLANやNVGRE(Generic Routing Encapsulationによるネットワーク仮想化)などの仮想L2ネットワークを実現する仕組みによって、ネットワークはどんどん仮想化されています。最近のプライベートクラウド、ハイブリッドクラウドの傾向から、このようなネットワークを持つテナントはどんどん増え続けています。

 しかし、仮想L2ネットワークの延伸は非常に面倒を伴っていました。従来、広域イーサなどでも使われてきたVPLSなどのL2VPNでは、VXLANなどのネットワーク仮想化を前提にしていない時代から用意されていた事情もあり、アドレスの学習やフラッディングへの対応などに課題がありました。その課題を解決する標準化プロトコルの仕組みとして、BGP(Border Gateway Protocol)によるMACアドレスとIPアドレス情報の転送を可能にするEVPNが策定されました。

 EVPNは、コントロールプレーンに、MP-BGP(マルチプロトコルBGP)を用いており、 データプレーンにはMPLSだけでなく、VXLANを使うことができます。VXLANが使えると、透過的にL2ネットワークを延長できるようになります。

 今回はその仕組みをうまく使って、2つのデータセンターに作られたOpenStackとESXiから乗り入れ、MPLSとVXLANをスティッチングしてしまう事により、Datacenter EastとDatacenter Westのリージョン間インターコネクトを作ってしまい、2つのデータセンターにそれぞれある、OpenStackとESXiの仮想L2ネットワークをそのまま延長していると考えられます。(解説:デプロイ王子)

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