Googleは米国時間7月20日、「Google Cloud Platform」向けの2つの機械学習APIをオープンベータに移行したと発表した。これは、3月の「Google Cloud Platform Global User Conference 2016」(GCP NEXT 2016)で発表した機械学習ツールに基づくものだ。
新たにリリースされた自然言語処理APIである「Google Cloud Natural Language API」を用いることで、ユーザーはテキストの構造や意味を分析できるようになる。Googleはさまざまな言語への対応を約束しており、まず英語とスペイン語、日本語が利用可能となっている。
また同社は、Cloud Natural Language APIを用いてThe New York Timesの記事を分析した例を挙げている。その例では、同APIを用いて記事の一部に対するセンチメント分析を実施し、結果を「BigQuery」のテーブル上で処理した後、「Google Data Studio」で視覚化している。
別の例では、デジタルマーケターが同APIのセンチメント分析機能を用いて、オンラインの製品レビューや、サービスセンターに寄せられる顧客の声をモニタできることが示されている。また、同APIはセンチメント分析だけではなく、エンティティ認識(テキスト中に現れる固有表現に対して、人や組織、場所といったラベルを付ける機能)や、シンタックス分析もサポートしている。
オープンベータに移行したもう1つのAPIは、音声認識APIである「Google Cloud Speech API」だ。このAPIは、「Google Search」が採用している音声認識テクノロジを用いることで、アプリやIoTデバイス向けに、80種類を超える言語の音声をテキストに変換できる。同APIのアルファ版を利用するために、既に5000社以上の企業が登録している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。