データベースに最適化した低価格版アプライアンスを提供--オラクル

三浦優子

2016-07-27 07:00

 日本オラクルは7月21日、低価格版の垂直統合型システム「Oracle Database Appliance」の新モデル2種類を発売した。

 Oracle Database Applianceは、Oracle Databaseにチューニングしたハードウェアとソフトウェアをセットで提供するアプライアンス製品。エントリレベルの「Oracle Database Appliance X6-2S」の場合、5年リースで初年度月額5万5000円から利用が可能となる。オラクルの「エンジニアド・システム」の中で最もシンプルな製品となる。

杉原博茂氏
日本オラクル株式会社 取締役 代表執行役社長兼CEO 杉原博茂氏

 日本オラクル 取締役 代表執行役社長兼最高経営責任者(CEO)の杉原博茂氏は「中堅・中小企業、大企業の部門単位で導入が可能となる製品。Oracle Databaseは日本全国47都道府県で導入されているが、Oracle Database Applianceは22都道府県にとどまっている。新製品で全都道府県への導入を目指したい」と新製品を皮切りに、より広い利用者獲得を狙う意向をアピールした。

 プラグインアーキテクチャを実行し、データベースのパフォーマンス最適化に注力しているため、例えば業務アプリケーションなどを別途組み込んで利用するような使い方には適していないという。少ない工数、少ない管理コストで運用できるなどの特徴がある。

低価格で導入が可能
低価格で導入が可能
David Donatelli氏
オラクル・コーポレーション コンバージド・インフラストラクチャ担当 エグゼクティブ・バイスプレジデント David Donatelli氏

 米Oracleでこの製品を担当する、コンバージド・インフラストラクチャ担当 エグゼクティブ・バイスプレジデントのDavid Donatelli氏は「オンプレミスとクラウド向けに設計している。オラクルが提供するパブリッククラウドとシームレスにつなげることができる」とオラクルが提供するクラウドとの連携によって、データのバックアップ、アーカイブなどを想定して利用できると説明した。

 用途として、データベースの開発、テスト環境としての利用、分散していたデータベースの統合、IT管理者のいないリモートサイトや企業の支社や支店での導入などを想定しているという。

 今回発売したのは、小さなワークロードで利用するためのエントリレベルの「Oracle Database Appliance X6-2S」と、ハイパフォーマンスモデルの「同 X6-2M」の2製品。

 X6-2Sは、SE2かEEのどちらかのデータベースを利用可能。ハードウェアとして、最新のIntel Xeon CPUのES 2630 v4 2.2GHzを搭載し、メモリは128GB、最大で384GBまで拡張できる。

 ネットワークは10GBase-Tネットワーク、10GbE SFP+ネットワークを搭載。ストレージは、6.4TB NVMeフラッシュストレージで、最大で12.8TBまで拡張が可能となっている。価格は242万7802円(税抜き)。リースの場合、初年度月額5万5000円で利用が可能となる。

 X6-2Mは、SE2かEEのどちらかのデータベースを利用可能。CPUはIntel Xeon E5 2630 v4 2.2GHzを2つ搭載。メモリは256GBで、最大で768GBまで拡張可能。ネットワークは10GBase-Tネットワークと、10GbE SFP+ネットワークを搭載している。ストレージは6.4TB NVMeフラッシュストレージを搭載し、最大で12.8TBまで拡張可能としている。価格は323万4202円(税抜き)。

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