NECは7月29日、これまで海外向けに販売してきたカメラ映像向けリアルタイム顔認証ソフト「NeoFace Watch」を機能強化し、国内を含むグローバルに販売開始した。
NeoFace Watchは、顔認証技術を用いて、カメラ映像から対象となる人物を即座に照合、通知するもの。セキュリティ対策として人が多く集まる場所での監視や迷子の捜索などへの活用、マーケティング用途としてホテルなどで常連客を識別してサービスを向上するなど、さまざまなシーンでの活用が考えられる。現在は約20カ国で導入されているという。
今回の機能強化では、カメラに映る顔の大きさが従来比で約60%、あるいは従来比で上下左右が約1.3倍以上の広い角度(上下20度、左右40度の角度)であっても照合可能となった。より遠い位置や高い位置にあるカメラなどで撮影された映像でも顔を認証できるようになる。
また、従来は全てのフレームで顔画像を照合していたが、解像度が低かったり、極端に角度のついたりして照合に不向きな顔画像を自動で排除し、照合に適した顔画像のみを抽出できるようになった。サーバの負荷を抑えるとともに映像処理の軽減と高速な照合を可能にし、大規模なシステムの構築を容易にした。クライアントPCを用いた簡易なシステムでも迅速な照合を可能にしている。
NeoFace Watch画面イメージ(NEC提供)