ブレインパッドは7月26日、SAPジャパンが提供するインメモリコンピューティング製品「SAP HANA」の提供を同日より開始すると発表した。これに先立ち、同社はSAPジャパンとシスコシステムズと、SAP HANAと「Cisco UCSサーバ」を活用し、ビッグデータ対応の機械学習・予測分析システム「SAP BusinessObjects Predictive Analytics(旧SAP Predictive Analytics、2016年5月に名称変更)」による予測モデル構築に関するパフォーマンス検証を実施、最大で97%の工数削減などパフォーマンスが改善されたという結果が出た。ブレインパッドは今後、本検証結果をもとに、データ分析にかかる時間を大幅に削減したいと考えている企業向けに、これらの製品を組み合わせた予測分析システムの導入をする。
このパフォーマンス検証では、一般的にデータマイニング工程の大半を占め、ボトルネックとなりやすいと言われる大量の説明変数を構築する作業の処理速度が高速化され、従来のリレーショナルデータベース(RDBMS)と比較して、最大で97%の工数削減となるなどの結果が得られたという。
検証は、これまで10年以上に渡ってブレインパッドが多くの企業に導入してきたSAP BusinessObjects Predictive Analyticsの優位点である高速性を、SAP HANAのインメモリ技術で生かすことを目的としたもの。SAPジャパンの研究施設「SAP Co-Innovation Lab Tokyo(COIL Tokyo)」にて、Cisco UCSサーバを活用したSAP HANAのアプライアンス製品を用いて実施したという。
検証は、データマイニング工程のボトルネックとなりやすい大量の説明変数の構築をはじめとするデータ加工プロセスを中心に実施、分類モデルの作成・適用において、従来のRDBMSに比べて、データ加工~データ取得処理時間が最大97%減、購買データを用いたレコメンデーションモデルの作成・適用において、モデル適用時間が最大で99%減、使用ディスクサイズ(データ容量)が最大で6分の1まで圧縮され、パフォーマンスの改善が確認されたとのこと。