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「AIと決済」を制するものが勝つ--西脇氏、砂金氏、小島氏が語る未来 - (page 4)

阿久津良和 羽野三千世 (編集部)

2016-11-17 07:30

キャリアの転換期は何歳?

西脇氏 さて、ここでキャリアの転換期を質問します。おふたりは何歳だと考えますか?

砂金氏 29歳ですね。オラクル時代は恵まれていましたし、不満もありませんでした。しかし、このまま働き続けたらずっとオラクルにいるという恐怖感があり、甘えた環境から抜け出したいという理由で、その時は経営戦略コンサルタントを選んでいます(編集部注:砂金氏は日本オラクルから欧州大手の経営戦略コンサルタント企業Roland Berger Strategy Consultantsに転職している)。

西脇氏 自分はキャリアを「点の面積」として考えています。自分を例にすれば、プログラミング、クラウド、プレゼンができるということで、3角形のスキル面積が生まれます。なるべく遠いところにポイントを置けば面積は増えます。だからドローンなんです。今度はクラウド、プレゼン、ドローンでさらにスキル面積が増えました。ここに乃木坂46などがつながって、さらにスキル面積が拡大します(編集部注:西脇氏は、TOKYO FMで乃木坂46の若月佑美さんとラジオ番組『エバンジェリストスクール!』を持っている)。

 これまでは「線」で高さを競っていましたが、キャリアをスキル面積と捉えて、より遠い所にプロットをおけるかが大事。刺激や新しい気付きを自分で吸収してキャリアに生かしましょう。

小島氏 同じく29歳です。西脇さんに質問ですが、絶対的な活動基盤を誰しも持っていますが、私の場合は、マーケッターとは大きく異なるプロットを置くべき?

西脇氏 確固としたホームポジションは持つべきですが、それが消失しても大丈夫なように他を取りに行くという考え方です。

砂金氏 自分はフェーズという考え方を持っています。例えば「0→1」「1→10」ならば後者。ゼロから生み出せるのであれば、スタートアップを始めています。

小島氏 そう考えると転職は必然ですね。

西脇氏 そうです。だから自分もMSではない領域を選択しなければならないときが来ると思います。でも、今はMSを捨てなくても選べるので。


西脇氏が持つキャリアの考え方「点の面積」

これからどういうことをやりたい?

西脇氏 続いて今後の目標などを聞かせてください。

砂金氏 2020年までLINEに勤めたいと考えています。(中国版LINEと言われる)WeChatの体験をLINEで実現したい。日本へ訪れた観光客に「日本はよい国だ」と思わせるように、MSさんのAIや機械学習などと連携した各種サービスをLINEから提供し、満足させられればと考えています。次の時代に海外へ輸出できるようなアイデアをLINEというフィールドで作りたいですね

小島氏 ずっと旅人を続ける訳にはいかないので……(編集部注:小島氏はAWSJ退職後、旅をしながらユーザーコミュニティを中心とした活動を行っている)

西脇氏 とりあえずMSからオファーは出しますね。

小島氏 いやいや(苦笑)。ただ、どこに行ってもAWSJ時代と同じことをやりそうな気がするので、可能であれば複数の企業にマーケッターとして関わってみたいと考えています。ただ、そうなると雇用形態とか難しい問題が。

西脇氏 起業するつもりはありますか?

小島氏 親が自営業だったので、全部を自分でやるのは無理に感じました。そのためスペシャリティな能力を組織に買ってもらうというスタンスは早い時期から決まっていました。複数の事業に自分のスキルを展開して、ビジネスにつなげることを目指します。

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