キヤノンMJグループのキヤノンITSメディカルは、京都大学医学部附属病院と共同で、医療カンファレンス支援システム「メディカル カンファレンス ポータル」を開発。11月下旬に提供を開始する。
医師が患者の症例や治療方針、手術などを検討するために開催される「医療カンファレンス」の支援に特化したシステム。院内のカルテやPACS(医用画像システム)、画像管理システムなどの診療データベースから、指定した条件に合った対象患者に関する情報を自動抽出する。カンファレンスを開催する際に、必要する指定条件を変更して内容を表示できる。
メディカル カンファレンス ポータルの概要
「カンファレンスを開催する際には、事前に患者の情報をリストアップし、院内システムから対象患者の情報を集めて資料を作成していたが、この作業が煩雑であり、事前準備に医師の時間が割かれていた。だが、メディカル カンファレンス ポータルを使用することで、カンファレンスに必要となる情報を自動的に抽出できるため、事前準備の時間が不要になる」(キヤノンITSメディカル 第一事業部営業部営業課スペシャリストの頼実智寛氏)という。
また、会議の進行と、資料の参照を同時に行える直感的な操作性を実現。患者ごとのマトリマスビュー(時系列表示)や、DICOM画像と汎用画像、所見レポートなどを1つの画面に最大4画面まで複数表示が可能。準備作業の省力化と、カンファレンスの効率化を実現する。
メディカル カンファレンス ポータルの画面
「見たい情報を短時間に表示したり、その場で新たに必要になったデータの参照などもスムーズに行える」(同)という。