「SBrick Plus」は、Wi-FiとBluetoothに対応し、LEGOと組み合わせて使える組み立てブロックだ。4つの入出力ポートを持っており、センサやモーター、ライトなどを取り付けることができる。
子供の頃、カラフルな組み立てブロックで、いろんなものを作ったのを覚えているだろうか。読者の中には、もっと最近遊んだという人もいるかもしれない。組み立てブロックを使えば、橋や電車のようなものまで、何でも作れた。だが今考えてみると、足りない要素が1つあった。それは双方向性だ。
しかし状況は変わり始めている。LEGOが数年前に「マインドストーム」を発売し、その後、子供にプログラミングを教える教材キット「WeDo」も登場したことで、それまで自分で動くことはなかった組み立てブロックに、ロボット的な機能が追加された。
LEGOのプラットフォーム「WeDo 2.0」はかなり充実しているが、1つ制約がある。利用できるプログラミング言語が専用のもので、より高度なコーディングプラットフォームでLEGOブロックを扱うことはできないという点だ。
その代わりになる可能性があるのが、ハンガリーのスタートアップVengitが販売している製品だ。同社はSBrick Plusと名付けられた、Wi-FiやBluetoothで操作可能な組み立てブロックのシリーズを開発した。SBrick Plusは、通常のLEGOブロックと組み合わることが可能で、さまざまなプログラミング言語を使い、事前にプログラムされた動作を実行させることができる。
例えば、モーターと近接センサを使用して迷路を抜けるロボットや、LEGOで作ったトラックが近くにあると、荷物を載せたり下ろしたりするクレーンなどを設計できる。
もっとも、このアイデアは全く新しいものというわけではない。Vengitは2年前に、よりシンプルな初期バージョンの製品である「SBrick」を発売している。しかし、12月に発売するSBrick Plusでは、いくつかの機能が追加されている。
SBrickのプロジェクト責任者を務めるLenard Pasztor氏は、米ZDNetに対して、「最初のSBrickは単にリモコンだった。例えば、LEGOブロックで作ったものにモーターを取り付け、スマートフォンやタブレットなどのアプリから、モーターを制御したりすることができた」と述べている。
しかし、初代SBrickでできるアクションの数や種類は限られていた。
「新しいバージョンでは、ブロックの4つのポートすべてが、入力と出力のどちらにも利用できるため、異なるセンサを取り付けることも、モーターとライトを取り付けることもできる。これが第1の違いだ」とPasztor氏は説明する。
だが、古いブロックと新しいブロックの最大の違いは、ScratchやAppleの「Swift Playgrounds」、あるいはもっと複雑なC++、Python、JavaScriptといった言語を使ってプログラムを書けることだ。
提供:Vengit