最近リリースされた複数の「Insider」テストビルドに、未発表の新しい「Windows 10」エディションに関する記載があることを「Windows」ウォッチャーらが発見したようだ。
「The Walking Cat」がTwitterで指摘したところによると、この新エディション(現時点では「Windows Cloud」として認識されている)については複数のビルド(最も古いのは「Windows 10 SDK Build 15003」)内で、ほかの既存のWindows 10エディションとともに記載されているという。最近のInsiderテストビルドでは、Windows Cloudと「Windows CloudN」(Petri.comのBrad Sams氏が指摘したように、 Nは「Windows Media Player」がプリインストールされないバージョンを表す)の両方が記載されている。
Windows Cloudとは具体的にどのようなエディションなのだろうか。「Microsoft Azure」からストリームされるWindows 10なのだろうか。「Windows 10 Enterprise E3/E5」と同様のWindows 10サブスクリプションプランなのだろうか。現時点で存在していない「Windows 365」なのだろうか。
筆者の複数の情報筋によると、そのどれでもないという。
Windows 10 CloudはWindows 10の簡易版で、「Windows Store」からインストールされた「Unified Windows Platform」(UWP)アプリだけを実行できる、と彼らは話す。かつて「Windows RT」として知られていたWindows 10バージョンや「Windows 8.1 with Bing SKU」のようなものと考えると分かりやすいかもしれない。
Windows 10 Cloudの狙いは、よりシンプルで安全、安価なWindows 10エディションで「Chromebook」に対抗することを目指すMicrosoftの動きを支援することだと情報筋は話すが、MicrosoftがWindows 10 Cloudを(公に)そのように位置付けることはおそらくないだろう。
情報筋の話を聞く限り、Windows 10 Cloudはクラウドとはほとんど、あるいは全く関係なさそうだ。Microsoftがこの名称を選んだのは、近頃の同社が「クラウドファースト」を前面に押し出しているからだろうか。あるいは、Windows 10 Cloudという名称は、これが「Chrome OS」とChromebookに対抗する製品であることを示そうとしているのかもしれない。
Microsoftの広報担当者は、「発表することは何もない」と述べた。
Windows 10 Cloudに関する記載が、現在「Windows 10 Creators Update」のテストビルドに存在することから、MicrosoftはWindows 10のこの新しいエディションを2017年4月前後に披露するのではないかと筆者は予想している。情報筋によると、この時期にMicrosoftはCreators Updateを一般ユーザー向けに展開していくという。
提供:The Walking Cat
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。