「Office」文書やZIPファイルは依然としてマルウェアを送り届ける一般的かつ有効な手段だが、サイバー犯罪者らは.docmやJavaScript、.wsf、.htaといった新たなファイルタイプを用いたスパムメールの送信も試みている。
これらファイルタイプすべての流量が2016年の後半を通じて増減している点に着目すると、サイバー犯罪者らは自らの戦術に微調整を加え、簡単に検出されるようになったと判断した特定の添付ファイルタイプの使用を控えているということが示唆されている。
スマートフォンやその他のインターネット接続機器の増加を考えた場合、サイバー犯罪者らが旧来の戦術に立ち戻ったとしても驚きはないかもしれない。デスクトップPCやノートPCの利用に際するサイバーセキュリティ意識はある程度向上してきているものの、自らのスマートフォンやタブレットもサイバー攻撃に脆弱である可能性について気付いていないユーザーは数多くいるようだ。
これにより、ハッカーにとって簡単に狙えるターゲットが生み出されることになる。ハッカーらはデータを盗み出すマルウェアや、ランサムウェアなどを使ってスマートフォンを攻撃しようとする。Ciscoのレポートに記されている調査によると、モバイル機器のセキュリティを手がけるプロフェッショナルにとって、サイバー攻撃に関する最大の懸念は、スマートフォンが標的になっているという認識の低さにあるようだ。同調査によると、モバイル機器の管理が非常に難しい、あるいは極めて難しいことを示唆する回答は58%に及んでいるという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。