ブロックチェーンを活用--バックアップソフトで実践するランサムウェア対策

日川佳三 2017年02月20日 11時32分

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 アクロニス・ジャパンは2月15日、個人/SOHO向けバックアップソフト「Acronis True Image 2017」の機能上位版を発表した。ランサムウェア対策や改ざん検知を追加してセキュリティ機能を強化した「Acronis True Image 2017 New Generation」だ。同日、アクロニスのオンライン店舗で販売を開始した。

アクロニス・ジャパン代表取締役の大岩憲三氏
アクロニス・ジャパン代表取締役の大岩憲三氏

 Acronis True Imageは、OSを含めたディスクイメージ全体や、ファイル/フォルダ単位でデータをバックアップできるイメージバックアップソフト。手動でのバックアップのほか、スケジュールを指定してバックアップできる。バックアップデータは、ローカルストレージに加え、アクロニス・ジャパンが用意したクラウドストレージに格納できる。

 今回の機能上位版では、データを保護するためのセキュリティ機能を強化した。大きく、ランサムウェア対策機能「Acronis Ative Protection」と、ファイルの改ざんを検知する機能「Acronis Notary」の2つを提供する。ファイルが改ざんされていないことの証明書を作成する「Acronis ASign」機能も利用できる。

 アクロニス・ジャパン代表取締役の大岩憲三氏は、ランサムウェア対策などのセキュリティ機能について「データ保護のために必要」と説明する。仮にランサムウェアによってファイルが暗号化されてしまったとしても、バックアップデータから復元できる。

ランサムウェアによって暗号化されたらバックアップから復元

 発表会では、それぞれの新機能をデモンストレーションして見せた。

 ランサムウェア対策のAcronis Ative Protectionは、Acronis Ative Protectionのエージェントソフトがランサムウェアの振る舞いを検知し、データを暗号化や改変から守る。ランサムウェアによってファイルが暗号化されてしまった場合は、バックアップデータを使ってファイルを復元する(図1)。

図1 ランサムウェアに対抗するAcronis Ative Protectionの動作。暗号化の振る舞いを検知してファイルのインスタントバックアップを取得する。暗号化されてしまった場合はインスタントバックアップやローカル/クラウドストレージからファイルを復元する
図1 ランサムウェアに対抗するAcronis Ative Protectionの動作。暗号化の振る舞いを検知してファイルのインスタントバックアップを取得する。暗号化されてしまった場合はインスタントバックアップやローカル/クラウドストレージからファイルを復元する

 暗号化の振る舞いを検知すると、インスタントバックアップが作動し、キャッシュ領域にファイルのコピーを作成する。これが最新のバックアップファイルになる。ファイルが暗号化されてしまった場合は、このホットデータを使って復元する。ホットデータがない場合はローカルストレージのバックアップデータやクラウドストレージ上のバックアップデータを使って復元する。

 ファイルの改ざんを検知するAcronis Notaryは、バックアップしたファイルのハッシュ値を、タイムスタンプなどの各種の属性とともに、さらにハッシュにかけ、これをEthereum(イーサリアム)のブロックチェーン(分散台帳)に格納する(図2)。これにより、ブロックチェーンでハッシュを管理しているファイルが改ざんされているかどうかを検証できる。ファイルをアップロードすると改ざんの有無が分かるウェブインタフェース画面も提供する。

ファイルの改ざんを検知するAcronis Notaryの仕組み。ファイルのハッシュ値をタイムスタンプなどの属性とともにさらにハッシュにかけ、最終的なハッシュ値をブロックチェーンに格納する
ファイルの改ざんを検知するAcronis Notaryの仕組み。ファイルのハッシュ値をタイムスタンプなどの属性とともにさらにハッシュにかけ、最終的なハッシュ値をブロックチェーンに格納する

 Acronis True Image 2017 New Generationの価格(8%消費税込み)は、クラウドストレージ1Tバイトの1年版で、パソコン1台までが9980円、3台までが1万4980円、5台までが1万5980円。いずれも「プレミアム サブスクリプション」として、アクロニスのオンライン店舗でのみ販売する。

ZDNet Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

この記事を読んだ方に

関連ホワイトペーパー

連載

CIO
シェアリングエコノミーの衝撃
デジタル“失敗学”
コンサルティング現場のカラクリ
Rethink Internet:インターネット再考
インシデントをもたらすヒューマンエラー
トランザクションの今昔物語
エリック松永のデジタルIQ道場
研究現場から見たAI
Fintechの正体
米ZDNet編集長Larryの独り言
大木豊成「仕事で使うアップルのトリセツ」
山本雅史「ハードから読み解くITトレンド放談」
田中克己「展望2020年のIT企業」
松岡功「一言もの申す」
松岡功「今週の明言」
内山悟志「IT部門はどこに向かうのか」
林 雅之「デジタル未来からの手紙」
谷川耕一「エンプラITならこれは知っとけ」
大河原克行「エンプラ徒然」
内製化とユーザー体験の関係
「プロジェクトマネジメント」の解き方
ITは「ひみつ道具」の夢を見る
セキュリティ
エンドポイントセキュリティの4つの「基礎」
企業セキュリティの歩き方
サイバーセキュリティ未来考
ネットワークセキュリティの要諦
セキュリティの論点
スペシャル
エンタープライズAIの隆盛
インシュアテックで変わる保険業界
顧客は勝手に育たない--MAツール導入の心得
「ひとり情シス」の本当のところ
ざっくり解決!SNS担当者お悩み相談室
生産性向上に効くビジネスITツール最前線
ざっくりわかるSNSマーケティング入門
課題解決のためのUI/UX
誰もが開発者になる時代 ~業務システム開発の現場を行く~
「Windows 10」法人導入の手引き
ソフトウェア開発パラダイムの進化
エンタープライズトレンド
10の事情
座談会@ZDNet
Dr.津田のクラウドトップガン対談
Gartner Symposium
IBM World of Watson
de:code
Sapphire Now
VMworld
Microsoft WPC
Microsoft Connect()
HPE Discover
Oracle OpenWorld
Dell Technologies World
AWS re:Invent
AWS Summit
PTC LiveWorx
吉田行男「より賢く活用するためのOSS最新動向」
古賀政純「Dockerがもたらすビジネス変革」
中国ビジネス四方山話
ベトナムでビジネス
日本株展望
企業決算
このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]