シトリックス・システムズ・ジャパンは2月22日、自社製品のサービス化のクラウド基盤となる「Citrix Cloud」の日本での一般提供を開始した。都内で開催した発表会では、米国本社の幹部が来日して2017年度の事業戦略を説明したほか、2月20日にカントリーマネージャーに就任したばかりの青葉雅和氏も登場、「ポイント製品の提供からソリューション提供にフォーカスしたい」と意気込みを語った。
Citrixのワールドワイドセールス&サービス担当エグザクティブバイスプレジデントのCarlos Sartorius氏
米Citrix Systemsは2015年、1000人規模の解雇を含む組織と事業の再編を実施した。その一部として、ウェブ会議製品ファミリ「GoTo」の分社化とLogMeInとの統合なども進めた。その成果は出ている、とワールドワイドセールス&サービス担当エグザクティブバイスプレジデントのCarlos Sartorius氏は主張する。
「2016年第3四半期、第4四半期は堅調に終わり、収益性のある形で成長を継続している」とSartorius氏は述べ、”将来のワークスペース”を中心に事業のフォーカスをアプリケーション、ネットワーク、データ共有の3分野に絞り、クラウドファーストでクラウド化を進めていくというものだ。
Sartorius氏は合わせて、提携の重要性も強調した。SI、再販事業者などとの提携関係を「再構築」し、Microsoftなど特別な関係を構築するような提携も進めていくという。同社は同日、都内で日本の提携企業向けのイベントを開催している。
シトリックスの竹内裕治氏
2017年の注力分野としてSartorius氏は、「クラウド」「モバイル」「ビッグデータと分析」「IoT」の4分野を挙げる。エンタープライズはどこも”デジタルトランスフォーメーション”が合言葉だが、Citrixの場合はこの4つが具体的な技術となるようだ。
Citrix Cloudは、Citrixがアプリケーション、データ、ネットワークと3分野で展開する製品をサービスとして提供するための基盤となる技術だ。シトリックスのシニアフィールドレディネス マネージャーの竹内裕治氏は、「クラウドをベースにわれわれが製品を展開するためのプラットフォーム。これまでの製品や技術、これから新しく提供する製品や技術も”クラウドファースト”で展開する」と説明、その基盤となるCitrix Cloudは「Citrixにとって戦略的位置付け」と続けた。
Citrix CloudはXenApp、XenDesktop、XenMobile、ShareFileといったCitrixの技術と製品をクラウドとして提供するための基盤となる