トロイの木馬「Dridex」に新版--AtomBombing手法を採用

Charlie Osborne (Special to ZDNet.com) 翻訳校正: 編集部 2017年03月02日 12時19分

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 トロイの木馬「Dridex」の新版が発見された。新たに「AtomBombing」と呼ばれる洗練された手法が取り入れられている。

 米国時間2月28日、IBM X-Forceの研究者らは、Dridexの最新版と使用されている新手法について説明する調査結果を発表した

 金融機関を標的としたDridexの最新版である「バージョン4」は、数週間前に見つかった。研究者らは、Dridexの仕組みにAtomBombingの手法が取り込まれていることを発見した。

 今回の発見は、今後ほかのトロイの木馬にも同様の機能が取り込まれ、より危険になる可能性が高いという点で重要であり、金融機関はこれらの脅威の進化に対応して、顧客の安全を確保していく必要があるという。

 Dridexは、主に欧州の金融機関に対する攻撃に使われている、有名なトロイの木馬だ。このトロイの木馬は、多くの場合Microsoft Officeの文書に埋め込まれた悪質なマクロや、ウェブからのインジェクション経由でPCに感染し、オンライン決済に使用する認証情報や財務情報を盗む。

 Dridexが最初に発見されたのは、このマルウェアがスパムメールで広がった2014年のことだ。

 一方AtomBombingは、2016年10月にセキュリティ企業のenSiloによって発表されている。この手法では、Windowsの基本的な仕組みであるアトムテーブルを利用し、アトムテーブルに書き込まれた悪質なコードを正規のプログラムに取得させる。

 Dridexの作者は、この攻撃方法の一部だけを利用した。Dridexは、AtomBombingの手法を用いて、標的プロセスの読み書き可能なメモリ空間にペイロードをコピーするが、ペイロードの実行には別の手法を使用することで、さらに活動を検出されにくくしている。

 研究者らによれば、この新版では隠蔽手法や設定情報の暗号化も改善されているという。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

ZDNet Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

この記事を読んだ方に

関連ホワイトペーパー

連載

CIO
デジタル“失敗学”
コンサルティング現場のカラクリ
Rethink Internet:インターネット再考
インシデントをもたらすヒューマンエラー
トランザクションの今昔物語
エリック松永のデジタルIQ道場
研究現場から見たAI
Fintechの正体
米ZDNet編集長Larryの独り言
大木豊成「仕事で使うアップルのトリセツ」
山本雅史「ハードから読み解くITトレンド放談」
田中克己「2020年のIT企業」
松岡功「一言もの申す」
松岡功「今週の明言」
内山悟志「IT部門はどこに向かうのか」
林 雅之「デジタル未来からの手紙」
谷川耕一「エンプラITならこれは知っとけ」
大河原克行「エンプラ徒然」
内製化とユーザー体験の関係
「プロジェクトマネジメント」の解き方
ITは「ひみつ道具」の夢を見る
セキュリティ
企業セキュリティの歩き方
サイバーセキュリティ未来考
ネットワークセキュリティの要諦
セキュリティの論点
スペシャル
ざっくりわかるSNSマーケティング入門
課題解決のためのUI/UX
誰もが開発者になる時代 ~業務システム開発の現場を行く~
「Windows 10」法人導入の手引き
ソフトウェア開発パラダイムの進化
エンタープライズトレンド
10の事情
座談会@ZDNet
Dr.津田のクラウドトップガン対談
Gartner Symposium
IBM World of Watson
de:code
Sapphire Now
VMworld
Microsoft WPC
Microsoft Connect()
HPE Discover
Oracle OpenWorld
Dell EMC World
AWS re:Invent
AWS Summit
PTC LiveWorx
吉田行男「より賢く活用するためのOSS最新動向」
古賀政純「Dockerがもたらすビジネス変革」
中国ビジネス四方山話
ベトナムでビジネス
日本株展望
企業決算
このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]