KDDIとシスコシステムズ合同会社は4月13日、ビデオ会議やVoIP内線通話、メッセージングなどのコラボレーションサービス群「Cisco spark」の提供について協業すると発表した。KDDIはこの7月からSparkと会議向けモニタ「Spark Board」の提供を開始する。提供価格は未定。
Sparkは、シスコが「普段使っているアプリやスマートフォンなどと同程度簡単な製品やサービスが提供できないか」という考えから「ユーザーエクスペリエンス」「クラウド」「付加価値の提供」の3つを製品開発の戦略によりブラッシュアップされたものという。
中でもSpark Boardは55インチの画面一つで「プレゼンテーション」「デジタルホワイトボード」「ビデオ会議」などの機能を持つ。会議に必要な機能を1つの画面にまとめたことにより、会議の準備にかかる手間を減らせる。
また、Spark Boardはモバイルとのワイヤレスペアリングが可能で、配線なしで大画面でのビデオ会議を始められるようにする。
インターネット環境があれば、マルチデバイスでどこでも容易にセキュアなビデオ会議を利用できるため、会議に関する時間を短縮するとアピールした。

SparkとKDDIの音声基盤との連携により、固定電話番号での外線通話と、PBX機能をクラウドで利用できる「クラウドPBX」機能を提供する。これにより、固定電話回線や宅内電話交換機 (PBX) などの設備なしで音声環境を実現すると説明。また、番号ポータビリティにより既存の固定電話番号の利用もできるとした。
シスコはKDDIのFMC(音声・電話サービス)の注力具合や全国に抱える中小企業の顧客群を評価。KDDIはシスコの「働き方改革は会議室改革」というコンセプトや解決策としてのCisco Sparkを評価し、協業に至ったという。

協業を発表するシスコシステムズ合同会社代表執行役員社長 鈴木みゆき氏(右)と KDDI取締役 執行役員常務 東海林崇氏(左)