ソフトウェア開発パラダイムが変化するにつれ、ソフトウェアテストパラダイムも変化する必要があります。顕著な変化は、適応自律型のソフトウェアシステムの普及が進んだことです。このようなソフトウェアは、一般的には実行しながら学習し、エンドユーザーにとって優れた適応します。開発者やテスターには予期しないフローで実行する可能性があります。
開発時には不明であったので、テストされなかったシナリオを実行するように適応するかもしれません。簡単に言うと、開発者もテスターも、開発時には、ソフトウェアに与えられる可能性がある入力データを理解していません。
例えば、学習ベースのアルゴリズムに頼った検索エンジンを、可能性のあるすべての入力に対してテストすることは不可能です。開発時には、入力のすべてと基本となるトレーニングデータが知られていないからです。 サーチが誤った結果を返すのは驚くことではありません。これらのアプリケーションの多くはクリティカルな状況で使用されないので、このようなバグは問題ではありません。
しかし、そのような自律学習ベースのソフトウェアは、自動運転のようなクリティカルなアプリケーションに発展していくので、これをテストするための新しいアプローチを開発しなければなりません。
デプロイされるソフトウェアにテストを組み込こむことがおそらく必要で、このことによって、アイドル時間に各ソフトユニットを常時テストできるようになります。ソフトウェアの正確性を担保するために、さらに別の役割をテストに与えることになるでしょう。
次回に続く。

- Atife M. Memon
- メリーランド大学カレッジパーク校 コンピューターサイエンス
- ソフトウェア工学 ソフトウェアテスト、モバイルアプリのセキュリティテスト、モデル駆動型人間性能試験、遺伝子アセンブラのモデルベーステスト。ソフトウェアテスティング、ソフトウェアエンジニアリングに関する140以上の論文を執筆。 2016年にはGoogleでも客員研究員として活躍し、ソフトウェアテスティング分野における功績をたたえられ、ドイツのフンボルト財団よりフラウンホーファーベッセル賞を授与された。 2017年3月に日本で開催されたIEEEのICST(International Conference on Software Testing)のGeneral Chairmanを務めるとともに、中国科学院の客員研究員やタタ(インド)での客員調査員として活躍している。