NECは4月20日、ユーザーデータ活用基盤ソフトウェア製品「NC7000-3A」を金融機関や通信事業者などに提供すると発表した。
同製品は、モバイルサービスの本人確認に顔認証を利用できるようにするもの。パスワードに代わる新しい認証方法として注目される生体認証などを含めた多要素認証に関する標準規格「FIDO」に対応する。これにより、生体情報などのデータを端末外部に送信することなくオンライン認証が可能になる。同ソフトウェアでは、生体認証機能やユーザーデータ連携機能などを個別に提供することや、利用人数に合わせたシステム拡張にも対応する。
IDの管理・認証機能や、IDにひもづくユーザーデータをパートナー事業者などに提供する機能もあり、米国国立標準技術研究所(NIST)の顔認証技術ベンチマークテストで4回連続の第1位評価を獲得した同社の顔認証エンジン「NeoFace」を搭載している。また、指紋認証にも対応しており、他の生体認証にも順次対応していく予定だ。
NECでは今後3年間で累計30億円の販売を見込む。製品価格は個別見積りで、6月から出荷を開始する。