データ活用を先進的に進めている企業担当者に、「どのようにデータ活用を推進しているのか」を探るインタビューです。今回はDeNAに自社のデータ活用状況を聞きました。
株式会社ディー・エヌ・エー
ヒューマンリソース本部 シニアマネージャー 友部博教氏(左)
システム本部 AIシステム部 半田豊和氏(右)
--所属とお名前、現在担当されている業務内容を教えてください。
友部氏:私は現在ヒューマンリソースに関する分析を担う部署にいます。しかし、半年前に異動したばかりなので、今日は今の所属部門の取り組みを紹介するというよりは、以前に所属していたゲーム部門での話をしたいと思います。以前はゲーム部門のデータアナリストのマネジメントをしていました。そのため、現在は事業側から分析の相談があった際に適切なメンバーをアサインしたり、メンバーの採用や評価、キャリアパスのサポートなどに取り組んでいます。
半田氏:私はAIシステム部という部門に所属しています。この部門にはHadoopなどの分析基盤を担っているメンバーやAIの研究開発を行うスペシャリスト、BIなどの集計を担当するデータマイニングエンジニア、データの品質管理担当メンバーなどが所属しています。さまざまなスペシャリストがいるので、社内の引き合いや相談が多く、私はそのコーディネートや初期フェーズのプロジェクト化などを主に担当しています。事業がある程度立ち上がったら事業部に引き渡すように手離れさせています。
--2人とも各部署のパイプ役のような役割ですが、どのような経緯でそのようになったのでしょうか。
半田氏:われわれは当社のデータ分析黎明期(2010年)の入社なのですが、その際にソーシャルゲーム事業部に大きなデータを扱いたいという業務ニーズがありました。
当時は渾然一体のチームで対応していましたが、運のいいことにそれぞれのスペシャリストが在籍していたこともあって、Hadoop運用を開始し、分析基盤の整備ができました。ただ、それに伴って人数も増え、役割も細分化されていきました。やっぱりそれぞれの課題を経験して理解していないとコーディネートすることができないので、必然的に私が行うことが多くなったように思います。
友部氏:私も元々は研究者をしていたのですが、ビッグデータを持つ事業に強く興味があり入社しました。時期は半田の半年後くらいですね。その当時は分析基盤もできつつあったので、基盤整備の苦労はそれほどしていません。1年ほどアナリストを経験したのち、マネージメントも担うようになりました。