「X2はX1の4倍のラック密度を実現し、論理的な記憶容量当たりの価格はX1の3分の1に低下させている。しかし、さまざまな性能向上はハードウェアの改善だけでは20%ほどでしか実現できなかったと考えている。圧縮アルゴリズムの改善によってX1よりもデータ削減率を平均値で25%向上させ、ライトブースト機能などにより小さなブロックサイズのデータにも適用しやすくしている。レイテンシの向上は、ハード、ソフト両面での改善で実現した」
また、カミナー氏はX2でのデータコピー可能数の向上について次のように述べた。
「X1は、EMCの製品の中で最も早く売上額10億ドルを突破した製品。ユーザーの皆様の声を聞く中で、特にデータコピーの機能が高く評価されていることが分かった。調査をしてみると、I/Oの40%がコピーデータへの書き込みであることが明らかになった。ユーザーが生成するコピーデータの54%が書き込み可能なもので、残りがスナップショットや保護コピーとなる。そこで、データコピー可能数を増加させることがユーザーのメリットにつながると判断した」
X2ではX1同様、ICDMというEMC独自の「統合コピーデータ管理機能」を利用しているが、今回さらにこの機能を改善し、シングルボリュームで作れるコピーの数やアレイがサポートできる数を増やした。
カミナー氏は、X1の成功についてVDI環境の普及を要因の1つとして挙げた。
「ユーザーは、VMなどを含め、大量のデータを高速でコピーし生産性を向上させたいと考えている。現在企業の保有データ量の60%を占めるといわれるコピーデータは年々増加しているため、この分野での使いやすさはストレージ製品にとって必須のもの。X2は、こうしたニーズに対してより高いレベルで対応できる製品だ」

「XtremIOは、各方面から高い評価を受けている」と語る市川基夫氏
EMCジャパンのプライマリーストレージ事業本部 アドバイザリー システムエンジニアの市川基夫氏は、次のように話す。
「XtremIOは、市場では後発だが既存の製品にSSDを組み込んだものではなく、当社が最初からオールフラッシュストレージ製品としてアーキテクチャや機能を開発したもので、現在オールフラッシュ筐体市場で2位以下を2倍以上引き離した形でトップシェアとなっている。XIはさまざまなベンダーと協業を行い、販売実績を積み重ねているが、今回富士通ブランドの製品としてOEM供給することになった。これも、XtremIOへの信頼性を証明するものといえる」