りそなホールディングス(りそなHD)がソフトウェア導入により、顧客リスク管理業務の高度化を図った。
導入したのは「SAS Customer Due Diligence」で、SASコンサルティング・サービスが導入を支援した。りそなHDは、厳格化する規制の変化に継続的、また即座に対応できる顧客スクリーニングシステムを構築。反社会的勢力排除の取り組みをはじめとした顧客リスク管理業務を高度化する。
これまでも顧客リスク管理を最重要経営課題の1つと位置付け、積極的な取り組んできたが、改正犯罪収益移転防止法の施行を期に、より高度な顧客リスク管理を目指すこととした。
顧客スクリーニングシステムの構築では、SAS Customer Due Diligenceのデータマネジメント機能を活用し、SASのコンサルティング・チームによる、既存の顧客データベースにおけるデータ項目の入力状況の分析や、データ品質の改善作業を実施した。
さらに、統計手法を用いて、高度な照合ロジックを独自に開発した。これは、調査担当者のノウハウや一致判定に際し、重点的に確認すべき観点を反映させる役割を持つ。これにより顧客スクリーニングの精度が大幅に向上し、リスト照合作業を以前よりも高い頻度で効率的に実施できるようになった。
りそなHDでは、SASのソリューションについて、要件への対応力が高く、有効なスクリーニングにより人的作業を削減できることや、既存のデータベースやシステムに合わせて柔軟に導入できることなどを評価した。
今回構築した顧客スクリーニングシステムは、オムニチャネル戦略においても展開可能で、将来的なコスト抑制効果も期待できるという。また処理フローや照合ロジックなどスクリーニングの内容がブラックボックス化することなく、業務の透明性を高められる点も評価している。