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今週の明言

富士通副社長が語る「本物のAIに向けた戦略の勘所」

松岡功

2017-06-02 11:00

 本連載「松岡功の『今週の明言』」では毎週、ICT業界のキーパーソンたちが記者会見やイベントなどで明言した言葉をいくつか取り上げ、その意味や背景などを解説している。

 今回は、富士通の谷口典彦 取締役執行役員副社長と、米Hewlett Packard Enterprise(HPE)の高野勝 データセンター・ハイブリッドクラウドCTOの発言を紹介する。

「今のAIブームは本物だ」
(富士通 谷口典彦 取締役執行役員副社長)

富士通の谷口典彦
富士通の谷口典彦 取締役執行役員副社長

 富士通が先頃、AI(人工知能)戦略について記者会見を開いた。同社取締役執行役員副社長でグローバルサービスインテグレーション部門長を務める谷口氏の冒頭の発言はその会見で、今のAIブームに対する手応えを語ったものである。

 富士通のAI戦略について大局的な見地から説明した谷口氏は、まずこれまでのデジタル技術の波について図を示しながら、「今、第3の波としてIoT(Internet of Things)時代が到来し、そのIoTがもたらすビッグデータの活用に向けて、第4の波となるAIとロボティクス時代も引き続いて訪れようとしている」との認識を述べた。特にAIについて、次のように語っている。

 「AIについてはこれまで二度のブームがあったが、いずれもインフラや周辺の技術レベルがAIに追いつかず、実用につながらなかった経緯がある。それが今、技術の進歩によってAIを活用する環境がかなり整ってきた。今のAIブームが本物とされるゆえんはそこにある」

IoT、AIとロボティクスへと向かうデジタル化の波''
IoT、AIとロボティクスへと向かうデジタル化の波

 冒頭の発言は、このコメントの最後の部分を直接的な表現にしたものである。

 谷口氏は富士通のAIに対するこれまでの取り組みについて、「30年以上にわたって研究開発に取り組み、知見や技術を蓄積してきた。200件を超えるAI関連特許を出願しており、これは日本のITベンダーでトップの実績だ」と胸を張った。

 同社は2015年11月にAIを体系化したブランドとして「Zinrai」を発表。その方向性に、「人と協調する、人を中心としたAI」「継続的に成長するAI」「AIを商品・サービスに組み込み提供」の3つを打ち出した。そして2017年4月には、Zinraiプラットフォームサービスとして9種類のAPIを発表。同5月現在で商談件数は約500件を数える。APIは今年度中に30種類に拡充する計画だ。

 谷口氏は同社のAI戦略の柱として、「お客様との『コ・クリエーション(共創)』を拡大し、オープンなAIを目指す」「社内実践のさらなる推進」「グローバル展開の加速」「AI技術のエコシステムの確立」といった4つを挙げた。中でも顧客とのコ・クリエーションは、すなわち「AIによる知見をお客様と共有」することで、この取り組みを同社のAI戦略における勘所として注力していく構えだ。

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