デジタル化の上昇気流に乗ったヘルスケア
ヘルスケア業界は「イノベーションの好循環」に入っていると、Meeker氏はレポートで指摘している。このイノベーションの中心にあるのはデータだ。健康状態に関するデジタルデータを得られる情報源が増えたおかげで、データセットが増加した。これによりデータインサイトが増え、その帰結として、ヘルスケアサービスの提供と治療結果に与える影響が増しているという。
入手できる健康データの増加に貢献しているのはウェアラブル機器だ。米国人の25%がウェアラブルデバイスを所有しているという。これは2015年から12%の増加にあたる。

ウェアラブル製品の出荷台数推移(左)と搭載されるセンサの比率
Eコマースがますます拡大
Meeker氏によると、米国におけるオンライン小売業の売上は、2015年から2016年にかけて15%増加した。さらに、取扱量も前年比で9%増加しており、オンラインで買い物をする消費者が増えていることがうかがえる。
また、リアル店舗の閉鎖件数はこの20年間で最大となる可能性があると、レポートは指摘している。その一方で、Amazonはリアル店舗を続々とオープンさせており、ニューヨーク市では書店、シアトルではレジのない食料雑貨店を運営している。
Eコマース関連の調査結果の中からMeeker氏が指摘したのは、Amazonが販売するプライベートブランドの電池の数は、今や電池メーカーのDuracellを上回っており、2016年8月時点で米国市場の約30%のシェアを獲得している点だ。Amazonはまた、子ども用紙おむつの販売でも、PampersとHuggiesに次ぐ第3位の地位をすでに獲得している。

米国のオンライン小売り売上高の推移
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。