日本ヒューレット・パッカード(HPE)は6月22日、無線LAN製品を中心に手がけるHPE Aruba事業統括本部の最新動向を報告し、ネットワーク技術者が知識を共有するためのコミュニティー活動「Airheads Community」の立ち上げを発表した。
「Airheads Community」の概要
エンタープライズグループ事業統括 HPE Aruba事業統括本部 パートナー・システムズ・エンジニアリング部長の天野重敏氏
このコミュティーは、国内では「Airheads Japan」(AHJ)として同日にスタートした。有線/無線やセキュリティなどを包含した、ネットワーク全般のエンジニアで構成する。海外では既に活動を開始しており、メンバー同士がオンラインで情報を共有している。コミュニティーを介して、HPEやパートナー企業、ユーザー企業などが作成した技術情報のコンテンツを得られる。国内では8月に、第一弾セミナーして、HPE Arubaについて学ぶ講義や製品のハンズオントレーニングを実施する。
「これまでグローバルで展開していたが、英語でのコミュニケーションになるので、国内で広くアナウンスをしていなかった。今回は日本版のコニュニティーとして立ち上げる」(HPEの天野重敏氏)。まずはグローバルで共有されている技術情報などのコンテンツを、日本側のチームで選択、整理する。その上で日本の状況を反映させていくという。
コミュニティーは、大きく3つのメンバーで構成される。「エキスパート」は"ご意見番"として、コミュニティーの方向性を決める役割を担い、HPEが依頼する形で数人から数十人が担当する。「プロフェッショナル」はコミュニティー活動の中心的な役割で、参加するネットワーク技術者に情報や意見を提供してもらう。「アソシエイト」では、これからネットワーク分野に挑戦していく技術者に向けて、勉強の場や情報を提供していく。
「Airheads Japan」は3つのメンバーで構成される
ネットワーク技術者の主な業務は「提案(パートナー企業がユーザー企業に提案したり、IT部門が業務部門に提案したりする)」「設計・構築」「問題解決」――の3つだ。コミュニティーでは、これらの業務について「セミナーとトレーニング」「日本語による情報提供」「技術資料やメールマガジン配信などのドキュメント」「デモ・検証環境の提供」「イベントの開催」「ウェブコンテンツ」――5つの手段で支援する。
ネットワーク技術者の主要な3つの業務を、5つの手段で支援する
例えば、セミナーとトレーニングによる支援活動では、東京、名古屋、大阪で開催する「AHJアカデミー」という講義を通じてネットワーク技術者の提案、設計・構築、問題解決の業務について解説。汎用的なネットワーク技術や同社製品の特徴などを学ぶ。また「AHJスクール」という講義では、これからネットワークの仕事を始める人などを対象に、基礎的な学習の場やハンズオントレーニングなどを提供。まず東京で開始し、全国展開していく。
特にAHJアカデミーでは、「提案」業務に関する講義として、企業が製品導入するメリットなど、提案を行う際のポイントを取り上げる。また「設計・構築」に関する講座では、豊富な英語版の標準設計ガイドをもとに、日本向けの情報を提供。「問題解決」に関する講座では、ネットワーク業界ならではの「相性問題」など多種多様なノウハウを日本語で伝える。
AHJアカデミーとAHJスクールのメニュー