NRIセキュアテクノロジーズは7月4日、ブロックチェーン技術を利用するシステムやサービスを対象にセキュリティ診断サービス「ブロックチェーン診断」を開始した。第1弾メニューとしてスマートコントラクトを対象にしたサービスを提供する。
同社は、金融を中心にブロックチェーン技術の活用領域が広がる一方で、セキュリティ面の脆弱性が明るみになっていると解説。スマートコントラクトのプログラムに脆弱性が存在する場合にサイバー攻撃を受けることで、大きな被害が起きる恐れがあると指摘する。2016年6月には、自律分散型投資ファンドの「The DAO」が取引基盤とするイーサリアムベースのブロックチェーンがハッキングを受け、仮想通貨Ethereumが流出する事件が起きた。
診断は、プログラムの内容を解析する静的解析と実際の攻撃手法などを試みる動的解析の両面から行う。今後はブロックチェーンのサービスのプラットフォームへ接続する領域でのマルチシグ採用や鍵管理、APIなどのアーキテクチャの診断、DApps(分散型アプリケーション)の評価、プラットフォーム全体の診断を行うメニューを追加していく。
同社によれば、国内の大手・中堅セキュリティベンダーがブロックチェーン対象のセキュリティ診断サービスを提供するのは、初めてだという
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