ユーザーというものは、ウェブ上で目にする情報から大きな影響を受ける。
情報を知るきっかけが友人であるか、インフルエンサーであるかに関係なく、オンラインで共有されているコンテンツからの影響は無視できないのだ。情報の共有プラットフォームが何であるかも関係ない。The New York Timesの調査では、コンテンツを共有している人々のうちの85%が、それによって製品や企業への理解が深まったと答えたという。
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またこの調査によると、大人の70%は何かを購入する際の意思決定が、ウェブ上で共有されているコンテンツの影響を受けていると回答しているという。これこそ、インフルエンサーがマーケターらにとって価値ある存在となっている理由だ。
インフルエンサーや、マイクロインフルエンサー(つまりセレブ以外)はわれわれの購入決定や、アプリのダウンロードに水面下で影響を与える。ブランドは販売実績を押し上げるために、インフルエンサーを利用したマーケティングキャンペーンをこぞって採用している。また、ブランドによるインフルエンサーの検索や、インフルエンサーの名簿作成、インフルエンサー向けのコンテンツ作成を目的としたプラットフォームも生み出されている。
インフルエンサーを利用したマーケティングのプラットフォームである「Activate」を運営するBloglovin'は、インフルエンサーマーケティングについて業界のマーケターらがどのように考えているのかを調査した。その結果、41%の回答者が従来の広告キャンペーンよりも、インフルエンサーマーケティングキャンペーンの方が効果的だったと答えたという。
またこの調査では、マーケターの67%がターゲットオーディエンスにリーチするうえでインフルエンサーマーケティングの有用性を実感したと答えている。さらに、63%がインフルエンサーマーケティングの2017年予算を増額したという。ただ36%の回答者は、キャンペーンあたりの支出金額が5000ドル未満だったとしている。
マーケターの3分の1は、マルチチャネルのキャンペーンが成功を収めたと回答しており、1つのキャンペーンで少なくとも3つのソーシャルプラットフォームを用いるとしている。しかし、インフルエンサーキャンペーンで「Snapchat」プラットフォームを用いたとする回答者は、同プラットフォームの台頭と迅速な普及にもかかわらず、32%にとどまっている。
「Instagram」も、短期間のうちに普及しているプラットフォームであり、インフルエンサーマーケティングにおける重要な存在になってきている。Instagramは2017年に入ってからユーザーを1億人増やし、7億人を超えるユーザーを抱えるまでに成長している。
Mediakixが最近実施した調査によると、インフルエンサーマーケティングへの支出は2019年までに、Instagramだけで約24億ドルと、現在のおよそ2倍以上に増加する可能性があるという。
米国人はInstagramが大好きだ。最近のある調査によると、1年前よりもInstagramへの投稿が増えたとするユーザーは、16~29歳で36%を超えているという。また、30~44歳では4人に1人(22%)となっている。
マーケターらはInstagramの波に乗ろうとしている。ブランドがスポンサーについたインフルエンサーの投稿は2016年で970万件にのぼっており、2019年までに3230万件に増加すると見込まれている。