Canonicalの「Ubuntu Linux」は長きにわたって、最も普及しているLinuxデスクトップディストリビューションの1つとなっている。そしてCanonicalは米国時間7月21日、同OSの次期長期サポート版(LTS)である「Ubuntu 18.04」にデフォルトで搭載するデスクトップアプリケーションについてユーザーの意見を募集すると発表した。
2018年4月にリリース予定のUbuntu 18.04は、2017年10月にリリース予定の「Ubuntu 17.10」(開発コード名:「Artful Aardvark」)に続くものとなる。Ubuntu 18.04では複数の大きな変更が実施されることが決まっており、最大の変更点は、「Unity 8」インターフェースを捨て去り、デスクトップ環境を「GNOME 3.x」へと回帰することだ。
CanonicalのUbuntu製品マネージャーであるDustin Kirkland氏はユーザーに向けて、Ubuntuのデスクトップアプリケーションについてのフィードバックを寄せるよう、同氏のブログ上で呼びかけている。この投稿には、Ubuntu 17.10に搭載する機能をユーザーから募集した、Hacker Newsでの有益な議論に対するフォローアップも含まれている。Kirkland氏は、要望のあった変更の多くがUbuntuに取り込まれているとし、「要するに、あなた方からのフィードバックが重要ということだ!『あなた方』のために、何百人というエンジニアや設計者がUbuntuを素晴らしいものにしようと取り組み続けている」とに記している。
そして今回、Kirkland氏はその次のリリースについて、「(UnityからGNOMEへの変更作業に加えて)われわれは現在、Ubuntuとしてパッケージ化し、出荷するデスクトップアプリケーションのいくつかについてのレビューも実施しているところだ。従来(GNOME)のデスクトップ上から使用できるさまざまな機能のなかから、ユーザーが好んでいるLinuxアプリケーションについて、不特定多数の人に意見を募ろうと考えている」と記している。
この呼びかけに応えるには、Linuxで最も有益だと考えているアプリケーションを好きなもの順にリストアップして、同投稿がポストされている同氏ブログかHacker News、Reddit、Slashdotのコメント欄に書き込めばよい。ブログに記載されている箇条書きをコピー&ペーストし、Linuxデスクトップ環境に含めてほしいアプリを書き加えてほしいとしている。あるいは調査用のフォームに入力すればよい。意見を募っているアプリケーションのカテゴリは以下の通り。
- ウェブブラウザ
- 電子メールクライアント
- ターミナル
- IDE(統合開発環境)
- ファイルマネージャ
- 基本的なテキストエディタ
- IRC/メッセージングクライアント
- PDFリーダ
- Officeスイート
- カレンダー
- 動画プレーヤー
- 音楽プレーヤー
- 画像ビューア
- スクリーンレコーディング
アプリはカテゴリごとに1本と限定する必要はない。複数のアプリを挙げたいのであれば、好きなものから順に記述すればよい(例:「Web Browser: Chrome, Chromium, Firefox」など)。
Kirkland氏は「一部の機能がウェブに完全移行しているのであれば、その旨をコメントしておいてほしい(例:「Email Client: Gmail web; Office Suite: Office360 web」など)。これらのソフトウェアがフリーまたはオープンソースでない場合も、コメントしておいてほしい(例:「Music Player: Spotify client non-free」)」としている。
また同氏は「足りないカテゴリがある場合、同じフォーマットで追加しておいてほしい。また、お気に入りのアプリがUbuntuでパッケージ化されていない場合も教えてほしい」と記している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。