ランサムウェア

凶悪化するランサムウェア--主目的は身代金から「破壊」へ

Danny Palmer (ZDNet.com) 翻訳校正: 石橋啓一郎 2017年08月16日 06時30分

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 パンドラの箱は開いた。「WannaCry」や「Petya」などのこれらの世界的なマルウェアの蔓延は今後も続きそうだ。

 5月に「WannaCry」が世界的に流行し、30万台以上のPCに感染して、南北アメリカ、欧州、ロシア、中国などで多くのシステムに障害を発生させた。

 また、その1カ月後には「Petya」の亜種が流行した。ウクライナ企業での被害が大きかったものの、ほかにも世界中の企業が感染した。WannaCryほど多くのシステムには感染しなかったが、感染したコンピュータのデータを回復不可能な形で消去するという、破壊的な機能が追加されていた。

 ハッカーたちはすでに、この2つの攻撃がグローバルに成功した要因となったワーム機能を悪用して、別の種類のマルウェアに破壊力を持たせようと試みている。Kaspersky Labの研究者らは、問題は今後さらに悪化していくと警告している。

 Kaspersky Labのグローバル調査分析チームは、2017年第2四半期の「APT Trends」レポートで、「ランサムウェアを装った破壊的なマルウェアは、今後も問題になるだろう。前四半期には2つの事例が発生したほか、『Vault7』や『ShadowBrokers』などのリーク情報を元にしたツールや攻撃コードのリリースが続いている状況にあり、これは今後対処が必要な警戒すべきトレンドになると考えられる」と述べている。

 WannaCryとPetyaはどちらも、感染拡大に「EternalBlue」と呼ばれるWindowsのセキュリティホールを利用している。この攻撃コードは、米国の諜報機関だけに知られていたもので、ハッキンググループのShadowBrokersによってその存在が明らかにされるまでは、標的を監視するために使われていた可能性が高い。

 ShadowBrokersは米中央情報局(CIA)のハッキング技術に関する情報を漏えいし続けており、同サイバー犯罪グループが、漏えいした情報を利用した次のWannaCryやPetyaを作るために、熱心に活動しているであろうことは想像に難くない。

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