Rackspaceがサイバーセキュリティ分野の強化を目的に、新サービス「Privacy and Data Protection(PDP)」のリリースを発表した。企業はこれを利用して、さまざまな規制要件を満たす形で機密データを特定、保護できるという。
PDPはデータ保護を目的に「Vormetric Transparent Data Encryption」プラットフォームを利用するもので、アクセスを承認された企業の担当者とプロセスのみに制限できる。また、ユーザー、アプリケーション、システムによる認可されていないアクセスについての詳細な情報も提供する。
PDPは詳細なコンプライアンスレポートも提供し、顧客は毎月、自社のデータ使用について包括的に確認できる。欧州連合(EU)の「一般データ保護規則」(General Data Protection Regulation:GDPR)をはじめ、「PCI DSS(Payment Card Industry Data Security Standard)」などの基準にも準拠できる。
GDPRの施行は2018年5月に迫っており、複数のベンダーはこれに向けたサイバーセキュリティのツールやサービスの提供を始めているが、Rackspaceもその1社だ。
規制遵守の要件が進化すると同時に、脅威も進化している。Rackspaceは、世界のネットワークセキュリティ意思決定担当者の49%がこの1年で少なくとも1度はデータ侵害を経験しているというForrester Researchのレポートに触れている。
Rackspace Managed SecurityのゼネラルマネージャーChristy Schumann氏は、「サイバー攻撃はますます洗練されており、顧客データに対する認められていないアクセスなどの侵害はより頻繁に起こるようになっている。しかし、このような脅威に対抗するにあたって企業の多くは社内のリソースと専門知識が不足している」と述べている。
2016年に非公開企業になって以来、Rackspaceはマネージドクラウドサービスプロバイダーとしての事業を構築してきた。これまでにも、顧客が最善のマルチクラウドのセキュリティや日常的なセキュリティモニタリングの計画を行えるよう支援するマネージドセキュリティや規制遵守支援のサービスを提供している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。