資生堂は、研究開発拠点で利用する情報基盤を「IBM Notes」から「kintone」に移行した。M-SOLUTIONSとサイボウズが9月22日に発表した。
同社は90年代後半から約20年にわたってNotesを使い続けてきた。作成された掲示板やデータベースの数はおよそ500個に及ぶ。また、約40チームが進める研究テーマがExcelで統合管理されており、運用の改善が求められていた。
Notesから移行する基盤については、「スピード」「移行コスト」「24時間のサービスが可能なインフラ」が選定のポイントとなった。グローバル化に向けたインターフェースの英語化や、情報共有のための仕組みがシンプルに構築できる仕組みも考慮された。
Notes移行ツール「Smart at migration」を活用した。Notesの設計情報をもとにkintoneアプリの自動生成とデータ移行が可能なため、調査期間やアプリ構築時間、コストが削減される。

導入前と導入後のイメージ(出典:サイボウズ)
アジャイル開発を実践し、完成イメージをユーザーと共有しながら画面を作り込んでいき、後から機能を足していった。これにより、移行に必要となる人件費や、プロジェクト進行作業に掛かるコストを削減した。
なお、資生堂は新卒社員の研修や採用に携わる業務においてもkintoneを活用している。