NECは、携帯電話会社を問わず電話番号の情報のみで、複数の携帯端末に対して一斉にSMSを配信できるクラウドサービス「NEC SMSプッシュサービス」を開始した。費用は月額基本料が5万円からで配信料は1通あたり10円。今後3年間で累計100億円の販売を見込む。
NEC SMSプッシュサービスの利用イメージ
携帯電話番号は、メールアドレスと比べて利用する携帯電話会社を変えたとしても変更するケースは少なく、電話番号を用いたSMSは、電子メールや電話、郵送よりも高い到達率/開封率が見込め、低コストで継続して顧客に連絡する手段に適しているとされる。
新サービスを活用することで、契約満期の通知・宅配日のリマインド・警報通知といった重要連絡の一斉配信や、ウェブサービス利用時のワンタイムパスワード通知によるセキュリティ強化などが可能になるという。
NECが有する携帯電話会社の設備に関するノウハウを活かし、国内の大手携帯電話各社の設備とSMS配信システムを直接接続し、安定したサービス提供を可能にしたほか、配信先の携帯電話に表示される配信元の電話番号を任意の番号に固定できるため、配信先に対する信頼性を確保(ソフトバンクとワイモバイルは、事業者ごとに割り当てる5桁の番号を表示)。なお、MVNO(仮想移動体通信事業者)の利用者については、MVNOが回線網のサービス提供を受けている携帯電話会社と同じになる。
また一度に配信可能な文字数は、NTTドコモが全角660文字、KDDI(au)が同670文字、ソフトバンクとワイモバイルが同320文字と長文に対応。MVNOの利用者については、MVNOが回線網のサービス提供を受けている携帯電話会社と同じになる。