vBulletinに脆弱性--「返事なし」とゼロデイのまま公開

ZDNET Japan Staff

2017-12-18 18:47

 フォーラムサイトを構築するソフトウェア「vBulletin」に、複数の脆弱性が存在するという。この情報を取り扱ったセキュリティ企業のSecuriは、開発元のvBulletin Solutionsに連絡したが返信がないとして12月13日に脆弱性情報の公表に踏み切った。

 Securiによると、vBulletin バージョン5には、任意のコード実行につながる2件の深刻な脆弱性が存在する。脆弱性はイタリアに本拠を置く新興企業TRUEL ITのセキュリティ研究者と、独立した匿名のセキュリティ研究者がそれぞれ発見し、Securiが運営するプロジェクトを通じて報告された。TRUEL ITが発見した脆弱性には、共通識別子として「CVE-2017-17672」が割り当てられている(もう1件の脆弱性情報)。

 Securiは、11月21日にvBulletin Solutionsへ脆弱性情報を提供を試みたが、応答を得られていないと説明。脆弱性を修正するパッチやその影響を緩和する方法が全くない危険な“ゼロデイ”の状況にあると、警鐘を鳴らす。

 vBulletinは、PHPとMySQLをベースとしたフォーラムサイトを構築するためのソフトウェアとして人気が高く、Securiによれば、Fortune 500を含む10万サイト以上が導入しているという。2016年に発生した「Ubuntu Forum」を運営するCanonicalでの大規模な情報流出は、vBulletinの脆弱性を突くサイバー攻撃が原因だったとされている。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. ビジネスアプリケーション

    生成 AI 「Gemini」活用メリット、職種別・役職別のプロンプトも一挙に紹介

  2. セキュリティ

    まずは“交渉術”を磨くこと!情報セキュリティ担当者の使命を果たすための必須事項とは

  3. セキュリティ

    迫るISMS新規格への移行期限--ISO/IEC27001改訂の意味と求められる対応策とは

  4. セキュリティ

    マンガで分かる「クラウド型WAF」の特徴と仕組み、有効活用するポイントも解説

  5. セキュリティ

    VPNの欠点を理解し、ハイブリッドインフラを支えるゼロトラストの有効性を確認する

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]