さわやか信用金庫は、マイナンバー法改正で金融機関の口座番号とマイナンバーのひも付けが2018年1月から任意で始まることを受け、新たなマイナンバー収集の仕組みを導入する。
これは、マイナンバー収集の効率化と高度なセキュリティ対策の両立を目的に、集金業務や預かり業務を行う営業支援システムを対象としている。新システムは2018年1月から順次稼働する予定で、ソリューションをNECが提供する。
新システムは、集金業務やセールス活動に利用する営業員の外訪端末に搭載されたカメラとマイナンバー撮影アプリを活用し、マイナンバー通知カードやマイナンバーカードの券面を撮影することで、顧客のマイナンバーなどをOCR機能によって容易かつ効率的に収集できるという。また、外訪端末内に撮影データを保持しないことから、万一の外訪端末の紛失・盗難の際も情報漏えいのリスクを回避できるという。なお、こうした仕組みは信用金庫では初の試み(2017年12月22日現在、さわやか信用金庫およびNEC調べ)とのことだ。
具体的には以下の効果が期待されるとしている。
顧客の本人情報の収集を効率化し、記入ミスや情報紛失のリスクを低減
営業員の外訪端末に搭載されたカメラとマイナンバー撮影アプリを活用し、マイナンバー通知カードやマイナンバーカードの券面を撮影することで、顧客の本人情報(マイナンバー、運転免許証など)をアプリのOCR機能やQRコード読取機能で収集可能になる。顧客情報の照合機能で外訪端末から顧客のマイナンバー収集状況を確認できる。従来は紙に記入していた本人情報を外訪端末上で収集・登録が可能となり、利便性の向上とともに、記入ミスや情報紛失などのリスクを軽減する。
外訪端末に情報を残さず、情報漏洩リスクを回避
撮影した本人情報を即時に構内のマイナンバー管理サーバに送信し、外訪端末内には撮影データを保持しないため、営業員による万一の外訪端末の紛失・盗難の際も情報漏えいリスクを回避できる。
本人情報をセキュアに収集・保管
外訪端末の通信にモバイル専用線を活用し、既存の外訪端末を活用して安全に本人情報を収集・保管できる。また、構内のマイナンバー管理サーバに保存された顧客情報を全て暗号化しているため、営業員による本人情報の収集・保存・運用の一連の工程において強固なセキュリティ対策を実現している。
さわやか信用金庫は、本システムの導入により、顧客のマイナンバー収集における応対時間を短縮することで、融資や資産運用などの提案時間を捻出し、顧客サービスの向上に取り組んでいく。また、紙による運用の廃止により顧客情報が記載された用紙の紛失リスクの低減を実現する。