主要SNSの特徴
KGI、KPI、そしてペルソナまで決めることができたでしょうか?
最後に、これらに加えて各SNSの特徴を理解することで、「自社のSNSマーケティング活動にはどのSNSが効果的か」を見極めましょう。また、複数のSNSを使ってマーケティング活動をする際には各SNSに合わせた使い分けで、より効果的な運用が可能になります。
現在国内で利用者が多い4つのSNSを図にまとめましたのでご覧ください。

図3-5:主要SNSの特徴
世界中に多数のユーザーがいるFacebook。実名登録をルール化していることもあって、ビジネスユーザーの利用が多く「ややフォーマルな場」という雰囲気があります。
さまざまな種類のコンテンツが投稿でき、長めの文章も受け入れられやすいですが、投稿頻度には注意が必要です。間隔を空けずに1日に何度も投稿をすると、ユーザーに非表示対応されたり(ネガティブフィードバック)、Facebook独自のアルゴリズムで表示されなくなったりしてしまいます。
Facebookでの適切な投稿頻度は、1日1回、または(数時間の間隔で)2回程度と心得ましょう。
Twitterの最高経営責任者(CEO)が「日本のユーザーがTwitterの成長をけん引してきた」と発言するほど、日本独特の“文化”が花開いているTwitter。ユーザーは匿名で、複数のアカウントを持つことが可能です。
日本語は140文字(半角英数字は280文字)までという文字数制限がありますが、連続投稿することをネガティブにとらえる空気はありません(連投機能も実装されています)。むしろ重要視されるのは「タイムリーであること」。そして、もう一つ重要なのが「ハッシュタグ」です。トレンドにうまく乗っかったハッシュタグを使うことで、バズ(短時間で爆発的に情報が拡散すること)も期待できるのがTwitterの魅力です。
「インスタ映え」が2017年流行語大賞を取るなど、今最も注目が集まりつつあるInstagram。女性比率の高さとアクティブユーザーの多さが特徴です。ビジネスプロフィール機能が提供されてからビジネス利用も急速に増えています。
Instagramの投稿で重要なのは、なんといっても「画像」です。構図やフィルタの使い分けなどを研究して、「美しい」「かっこいい」「かわいい」など、ユーザーが思わず反応したくなるような画像を用意することをお勧めします。
画像に次いで重要といえるのが「ハッシュタグ」です。Instagramでは、適切なハッシュタグを付けることで、興味関心を持つユーザーに自社の投稿を見つけてもらえる可能性がぐっと高まるのです。
まとめ
「我が社もSNSマーケティングを始めよう!」――そう決まったら、KGI・KPI・ペルソナ・SNS・具体的施策を決めましょう。下図のように1枚の資料にまとめて関係者で情報共有しておくのもお勧めです。

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次回は「実践編~アカウント運営~」です。いよいよ、SNSマーケティングの実践編に入っていきます。どうぞお楽しみに。
- 後藤真理恵
- 東京大学 文学部卒。中学高校教諭第一免許状(国語)取得。日本オラクルにて、技術者向け研修の開発~実施、講師育成、技術者向け資格試験の問題開発などを担当。その後はマーケティング、パートナービジネス部門などを歴任。2013年にコムニコに入社し、数多くの企業のSNSマーケティングを支援中。2016年11月、SNSエキスパート協会代表理事に就任し、SNSマーケティングの正しい知識を持つ人材育成にも努めている。