化学品専門商社の小池産業は、次世代の統合基幹業務システム(ERP)スイートの導入を決定した。1月19日に新ERPをインストールし、業務設計を開始している。
小池産業は1911年創業で100年以上の歴史を持つ化学品専門商社。関西を基点に国内に多くの営業拠点や物流センターを持ち、多岐にわたる原材料、製品、製造装置などを取り扱う。特に電池、電子、樹脂、ゴムの分野では柔軟で安定的な供給体制を確立し、取引先とともに世の中の発展に欠かせない材料を開発することにより、社会に貢献している。同社では「G500」というスローガンのもと、売上高500億円を経営目標に掲げ、営業力のさらなる強化や海外拠点の拡充への積極的な取り組み、デジタル変革への対応を行うことを目指している。
小池産業は2016年、これまでの基幹システムから国産業務パッケージへのリプレースを決定し、導入を開始したものの、同社の事業拡大に寄与するものではなかったため、その導入を止め新たなシステムを検討することを判断した。そして、同社の経営目標を達成するためのシステム基盤となる、複数のパッケージの再検討を行った結果、多様な業界やあらゆる企業での実績に加え、最新技術を用いた様々なデジタル変革をグローバルで提案してきたSAPジャパンのノウハウを評価し、SAPの次世代ERPスイート最新版「SAP S/4HANA」の採用に至った。同社では、SAP S/4HANAの導入により、事業/収益管理体系の再構築や営業業務の合理化/標準化/可視化を目指す。
今回のプロジェクトの導入はアイ・ピー・エス(IPS)が担当。小池産業がIPSを選択した理由は、同社の持つ中堅企業向けテンプレート「EasyOne」の導入実績が豊富でプロジェクト推進ノウハウが期待できることと、単なるシステム導入だけではなくIPSの持つ高い企業コンサルティング能力により、将来にわたって小池産業の成長を支えることが期待されることが挙げられている。