AT&Tはまだ、協力しているベンダーや、年末までに5Gを展開する残りの9都市を発表していない。Elbaz氏は、3月中には追加情報を発表すると述べている。
最初に展開されるネットワークではミリ波周波数帯だけが使われるが、将来的な全米展開の段階では、LowバンドおよびMiddleバンドの周波数帯も使用されるという。
Elbaz氏は、5Gの標準策定に参加するだけでなく、テクノロジの運用試験を行いながら5Gの標準の利用推進に力を入れていることも、AT&Tがネットワーク展開で絶好の位置につけている理由だと付け加えた。
「わが社が先んじることができるかもしれないと思う理由として、わが社は積極的に標準策定に関わっただけでなく、2016年と2017年に多くの運用試験を行っていることが挙げられる。わが社は標準策定に非常に積極的に関わっており、これが正しい進め方だと考えている。実際、わが社の取り組みは標準策定を促したと思う」と同氏は述べている。
またElbaz氏は、2018年2月に発表された、オースティンに開設される5Gイノベーションセンターと運用試験ラボは、「5Gの機能のテストベッドとして使われる」と付け加えた。
「わが社は、室内でも屋外でもパートナーと協力して活動を進めることができる。これによって、さまざまなネットワークや機能の性質をテストし、データを得ることができる」とElbaz氏は言う。
「これによってわが社は、実働環境でテストを行い、ネットワークの性質を理解し、計測を行い、どのような振る舞いをするかを調べ、ベンダーにフィードバックすることができるようになる」
AT&Tは他にも、The Linux Foundationのオープンソースソフトウェアスタックプロジェクト「Akraino」にエッジコンピューティング関連のコードをコントリビュートしたり、パロアルトのエッジコンピューティングテスト地区の最初のパートナーとしてGridRasterを発表したりしている。
「パロアルトでのエッジコンピューティングに関する取り組みは重要で、開発者と協力することで、2つの面から超低遅延の価値を理解できる。開発者にとって何が重要かを開発者自身から学んでアーキテクチャの設計に役立てることができるし、開発者と協力することで、どんな種類の体験をオフロードすべきかを理解できる」と同氏は言う。