佐倉市は、プライベートクラウドとして構築した「全庁仮想化共通基盤」のバックアップ基盤として「Arcserve UDP Premium Plus Edition」を採用した。
現在、バックアップサーバは本庁舎側に2台、外部のデータセンター側に1台の計3台のハードウェア構成で、双方のバックアップサーバ間で相互にバックアップデータをレプリケーションする「たすき掛け」構成となっている。
第3世代となる同市の仮想化共通基盤では、同製品の導入でバックアップデータのボリュームは2倍以上増えているにもかかわらず、日次バックアップの取得時間は約5時間に短縮された。また重複排除機能によってバックアップデータの75%は排除され、残りの25%のデータも最終的に約15%まで圧縮することに成功した。
同市の第2世代の全庁仮想化共通基盤は、仮想マシンと仮想デスクトップ(VDI)の数が予想以上のペースで増加したため、日次バックアップの取得に約7時間を要するようになるなど、運用負荷の増大が課題となっていた。
そこで2017年、第3世代の全庁仮想化共通基盤の構築に着手、BCP対策の観点から外部にデータセンターを用意して仮想マシンの一部を移行、本庁舎の被災時や計画停電時においても住民サービスを継続するための環境を整備した。
このデータセンターにはバックアップ環境がなかったため、新たに本庁舎とデータセンターを連動したバックアップ環境を模索した結果、今回の導入に至った。
Arcserve UDPは、増分バックアップや重複排除機能を搭載しているほか、仮想・物理環境やクラウド基盤上のデータを一元的に保護できる集中管理機能、環境全体にわたるバックアップデータの重複排除と遠隔拠点への自動転送機能、災害時にはシステムを即時利用可能にする仮想スタンバイとインスタントVM(仮想マシン)機能などを備えている。