基幹系システム、オンプレミスなどを含めて表現することの多いエンタープライズITの領域。企業が使うソフトウェアがクラウド化しているという話はもちろん、場合によっては10年、20年かけてつくってきたオンプレミスシステムを、今後どうしていくべきなのかが議論されることがある。
クラウド化というAmazon Web Services(AWS)やMicrosoft Azureなどが最初に頭に浮かぶ傾向があるが、こうした動きを、余裕を持って眺めているかもしれないのがVMwareだ。
VMwareは、サーバ仮想化「vSphere」やネットワーク仮想化「NSX」などを展開。企業の基幹システムの多くがvSphereをはじめとしたVMware上に載っている。ここにきて、VMwareはこうしたオンプレミスのシステムをそのままIBMやAWSのベアメタル環境に載せ替えるサービスを発表している。
VMwareにとって、オンプレミスの基幹ソフトウェアとしての存在感はこれまで通りだが、それをクラウド化しようとするユーザーの動きにもあっさり対応できる。クラウド化されたら顧客を失う、という状況ではない。
オンプレミスでもクラウドでも、ユーザーがどちらを選んでも構わない――VMwareはそんな立ち位置にある。