Microsoftは米国時間3月26日、Linuxディストリビューターが「Microsoftストア」で自社ディストリビューションを公開できるようにするための新たなツールを公開した。Linuxのメンテナンス担当者はこのツールを使用することで、「Windows 10」の「Windows Subsystem for Linux」(WSL)上でLinuxディストリビューションを稼働させるための作業を効率化できるようになる。
同社はこのツールを「WSLディストリビューションのためのインストーラアプリの参照実装」と表現している。このツールは、Linuxディストリビューターのメンテナンス担当者と、WSL上で稼働するカスタム化したLinuxディストリビューションの開発を考えている開発者の双方に向けたものだ。
Linuxディストリビューターのメンテナンス担当者は、この新たなインストーラアプリケーションを利用し、Microsoftストアに登録可能なLinux配布アプリを作り上げることができる。
一般開発者の場合、カスタム化したLinuxディストリビューションをMicrosoftストア上で公開することはできないが、このツールを使用して作成したカスタム版Linuxディストリビューションパッケージは、開発者モードで稼働しているWindows 10にサイドローディングすることができる。
Microsoftストアでは「Ubuntu」や「SUSE Linux」「Fedora」「Kali Linux」、そして3月に入ってから「Debian」といったディストリビューションが公開されており、Microsoftはこのツールを開発者に提供することで、より多くのLinuxディストリビューションをMicrosoftストアで利用可能にしたい考えだ。
MicrosoftストアにおけるLinuxディストリビューション公開のメリットの1つに、WSLによって複数のLinuxディストリビューションのインストールと同時実行が可能になるというものがある。
Linuxディストリビューターのメンテナンス担当者は、Microsoftストアでディストリビューションを公開するにあたって、MicrosoftのWSLチームと連携する必要がある。カスタム版Linuxディストリビューションパッケージは、同社の承認を得た場合にのみ、Microsoftストア上で公開できる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。