最大の敵は“知名度”--200兆円市場を狙うホートンワークスの新戦略 - (page 2)

藤本和彦 (編集部)

2018-04-04 12:55

 廣川氏は成長戦略として3本の柱を挙げた。具体的には、(1)大口顧客・案件獲得、(2)パートナー体制確立、(3)新製品の展開――である。

 大口顧客・案件獲得では、最高情報責任者(CIO)、最高データ責任者(CDO)、最高セキュリティ責任者(CSO)といった経営幹部のニーズをくみ取ってアプローチ。通信、金融・保険、製造業・自動車、公共・運輸・交通、政府官公庁など、インダストリーベースのソリューションセールスを展開する。

 パートナー体制強化については、グローバルでの再販契約を拡大する。直近ではNECとの協業強化が発表された。IBM、Dell EMC、Microsoft、Accenture、Hewlett Packard Enterprise(HPE)、Terdataなどとも連携していく。2018年はさらに4~5社と提携を図る計画だとしている。リファレンス顧客やユースケース、新規案件の紹介をはじめ、システムエンジニアや営業への教育、コンサルタントの育成なども支援する。パートナー事業比率を現状の30%から50%以上に引き上げる。

 最後の柱である新製品の展開に関しては、最新版「HDP 3.0」を2018年半ばに市場投入する。HDP 3.0は「AI時代のデータレイク」を目指しており、数十億~数百億のファイルを扱えるようになるという。イレージャーコーディングへの対応で、ストレージのコストも半減するとしている。GPUのリソース制御、ディープラーニング(深層学習)対応、Dockerコンテナの利用も容易となっている。

 最新版「HDF 3.1」では、製造業のスマートファクトリーや、公共、小売・流通などへの浸透を図り、OT(制御技術)とIT(情報技術)をつなぐIoT基盤としてデファクトスタンダードになることを目指す。

 また、Apache Metronを利用したHCPで次世代サイバーセキュリティシステムの構築や、DPSを用いたデータのライフサイクル管理も訴求していく。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    KADOKAWAらの事例に学ぶ、2024年サイバー攻撃の傾向と対策

  2. セキュリティ

    MDMのよくある“12の悩み”を解決!Apple製品のMDMに「Jamf」を選ぶべき理由を教えます

  3. ビジネスアプリケーション

    CIO必見、経営層に響く「AIエージェント導入」説明--7つの役職別シナリオで解説

  4. セキュリティ

    セキュリティ担当者に贈る、従業員のリテラシーが測れる「情報セキュリティ理解度チェックテスト」

  5. セキュリティ

    「100人100通りの働き方」を目指すサイボウズが、従業員選択制のもとでMacを導入する真の価値

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]