Dell Technologies World

デル、AIやMLのワークロード視野に複数のデータセンター向けコンポーネント強化 - 4/6

Larry Dignan (ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部

2018-05-02 12:20

 Dell Technologiesは自社のサーバやストレージシステム、ハイパーコンバージドインフラ、将来的なアーキテクチャを、人工知能(AI)や機械学習(ML)、予測分析といったワークロードに向けて強化している。

 ネバダ州ラスベガスで開催中の年次イベント「Dell Technologies World 2018」で、同社は一連のデータセンター向けコンポーネント(「Dell EMC PowerMax」ストレージシステムや、アップデートされた「Dell EMC PowerEdge」サーバおよび「Dell EMC VxRail」アプライアンス、「Dell EMC VxRack SDDC」)や、コンポーザブルインフラ「Kinetic」を発表した。コンポーザブルインフラについては、Hewlett Packard Enterprise(HPE)も「HPE Synergy」を推し進めている。

 Dellが最終的に目指しているのは、戦略的なワークロードに関連するデータセンターポートフォリオを業界標準にのっとったものにするということだ。Dell EMCにおける同社のポートフォリオに対する位置付けは、現時点でプレビュー段階にあるKineticインフラから見て取れる。

 Dell Technologiesのインフラソリューショングループにおいてマーケティング担当シニアバイスプレジデントを務めるSam Grocott氏は、EMCの「VMAX」システムを置き換えるPowerMaxハイエンドストレージの概要を説明した。PowerMaxはパフォーマンスの向上と、NVMeのサポートを目的として再設計されている。Pure StorageはNVMeに対応したストレージシステムを発表しているが、Grocott氏は(Pure Storageを名指しこそしなかったが)他社のシステムはプロプライエタリなものだと述べた。

 PowerMaxは、「PowerMax OS」内にMLエンジンも取り込んでいる。Grocott氏は、このエンジンによって、パターン認識や予測分析がより効率化されると述べた。またPowerMaxファミリは、「集積された過去の情報とリアルタイムでの情報に基づき、適切なストレージメディア上にデータを格納するよう設計されている」という。

 また、Dell EMCは「XtremIO X2」について、同社の前世代システムに比べて価格が55%引き下げられた新たなエントリーモデルについても発表している。同社にとってXtremIOは中小企業市場におけるストレージのシェアをより高めるための武器となるはずだ。

 PowerEdge刷新の目的は、新たなワークロードに向け、コンピュートと帯域幅を解放するというものだ。Dell EMCのサーバおよびインフラシステムグループにおいて、製品管理およびマーケティングを担当するシニアバイスプレジデントRavi Pendekanti氏は、PowerEdgeによってコンピュートとネットワーキング、ストレージがより緊密に統合されるため、新たなワークロードにおけるボトルネックの発生を抑止できると述べた。

 Pendekanti氏は例として、「PowerEdge MX」がモジュラー化を採用し、複数のデバイスを管理できるよう設計されている点を挙げた。Dell EMCは同社によるモジュラー化の進め方を示すために、KineticをベースにしたPowerEdge MXのプレビューを実施する。

 また、コンバージドインフラ分野で同社は、Dell EMC VxRack SDDCとDell EMC VxRailにおけるメモリやグラフィックアクセラレーション、自動化の強化によるパフォーマンスの向上を実現することで、コンプライアンスのニーズを満足させつつマルチクラウド環境向けの配備を加速できるようにしている。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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