Googleは米国時間5月1日、Google Cloud Platformの新しいワークフローオーケストレーションツール「Cloud Composer」をオープンベータ版として公開した。Cloud Composerは、Airbnbが開発したワークフローにフォーカスするオープンソースプロジェクト「Apache Airflow」をベースとする。
ここ数年、Googleはパブリッククラウドで法人顧客を獲得し、Amazon Web Services(AWS)に追いつくための取り組みを展開してきた。しかし、その法人顧客に対する売り込みも「ツールを組み合わせてオーケストレーションする素晴らしい方法がなければうまくいかない」とGoogle Cloudのプロダクトマネージャーを務めるJames Malone氏は米ZDNetに語った。
Cloud Composerは、顧客がGoogle Cloudのすべてのツールを使うにあたって簡単な方法を提供することで、この問題を解決する。
Googleは、いくつかの理由からAirflowでマネージドサービスを構築することを選んだ。1つには、AirflowスクリプトはPythonベースであり、開発者にとって親和性が高いという点がある。Malone氏は、「誰でも1〜2時間学習すれば、Airflow開発者になれる」と述べる。
また、Googleは製品の土台をオープンソースプロジェクトにしたかったという。Airflowは活発な開発コミュニティを持ち、Google Cloudやその他のクラウド向けのコネクタ(「Operator」と呼ばれる)も多数開発されている。Airflowを利用して、ハイブリッドクラウド環境やマルチクラウド環境、さらにさまざまなユースケースのオーケストレーションが可能になる。
今回、初期ベータとして公開されたCloud Composerには、Airflowの実装を効率よく行うための機能が含まれている。クライアントツールには、「Google Developers Console」と「Cloud SDK」、アイデンティティアクセス管理(IAM)、ロギングとモニタリングの「Stackdriver」などが含まれる。
現在、Cloud ComposerとAirflowは「Google BigQuery」「Cloud Dataflow」「Cloud Dataproc」「Cloud Datastore」「Cloud Storage」「Cloud Pub/Sub」をサポートしている。顧客はBiqQueryでクエリを走らせ、結果をCloud Storageにエクスポートするなどといったことが可能だ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。