カブドットコム証券は、同社の株式発注基盤システム「RAIDEN」のテスト環境に「Oracle Database Cloud」を導入した。日本オラクルと同システム構築当時から技術支援しているアシストが発表した。
「RAIDEN」は東京証券取引所で「アローヘッド2」が導入されたことを契機に、「Oracle Database」をデータベース基盤として2014年11月から稼働開始している。
カブドットコム証券では、「RAIDEN」のパッチ適用に関して、アシストからの提案を受け、検証用環境として、本番環境と同等の機能をクラウドで提供する「Oracle Database Cloud」と、パッチ適用前後のSQL非互換や性能テストの正確性向上、テスト自動化を行う「Oracle Real Application Testing」を採用した。
その結果、本番適用前のテスト環境を迅速に構築することができ、約1万3000件におよぶSQLの非互換や性能テストにかかる工数を約40時間で完了し、それまでより75パーセント削減できた。また、本番環境のほぼ全てのSQLをテストできたため、テストの網羅性も大幅に向上した。
カブドットコム証券によると、過去に別のシステムにパッチを適用した際は、工数が約1人月かかり、データベース管理者の大きな負荷になっていた。また実行計画の変化などを手作業で確認したため、全てのSQLを検証することができず、テストの網羅性が課題となっていた。