SAPは米国時間6月6日、ブロックチェーン・アズ・ア・サービスとして「SAP Cloud Platform Blockchain」の提供を開始した。
これを利用することで、顧客はブロックチェーンを利用できるように既存のソリューションを拡張したり、特定のニーズに対応する独自のアプリケーションを作成したり、ブロックチェーンネットワークを構築したりすることができるという。同サービスではブロックチェーン技術の「Hyperledger Fabric」や「MultiChain」をサポートしている。
SAPはさらに「SAP HANA Data Management Suite」の一部として、企業のあらゆる取引データを単一のビューで容易に管理できる「SAP HANA Blockchain service」も発表した。
同社の狙いは、製品ポートフォリオにブロックチェーン技術を統合することで、企業顧客がブロックチェーンを利用できるようにすることだ。SAPはこの発表の前日、CRM市場でSalesforceに対抗するための戦略を発表している。
同社はすでに、サプライチェーン、製造、運輸、医薬品などの分野でブロックチェーンの利用事例を作るため、さまざまな業界の約65社の企業と連携している。
これらの利用事例は必ずしも十分に成熟したものではないし、ブロックチェーンに対する期待は過熱しすぎだと指摘するアナリストも多いが、SAPはこの技術がビジネスプロセスやITを劇的に変えると確信しているようだ。SAPは、ブロックチェーンが機械学習、人工知能(AI)とともに、今後インテリジェントな企業に必須の要素技術になると見込んでいる。
SAPの「インテリジェント・エンタープライズ」構想
提供:SAP
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。