「Windows 10 April 2018 Update」、過去最速のロールアウトにAIが貢献

Liam Tung (ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部

2018-06-18 12:42

 Microsoftは、「Windows 10 April 2018 Update」が稼働する端末が2億5000万台を超えたと米国時間6月14日に発表した。一部のユーザーの間でアップグレードに関する問題が発生したものの、同社はAIのおかげで、記録的な速さのロールアウトを責任を持って実行できたと述べている。

 2015年の「Windows 10」の提供開始以降、April 2018 Updateは最も短時間で2億5000万台のデバイスにインストールされたバージョンだという。

 つまり、Windows 10 April 2018 Updateは現在、何らかのWindows 10バージョンを搭載する約7億台の月間アクティブデバイスの約36%で実行されていることになる。

 これは、AdDuplexが5月に50%と報告した普及率よりはるかに少ない。だが、April 2018 Updateは「これまでで最も高速に普及しているWindows 10アップデートである」というAdDuplexの主張は正しかった。

 Microsoftによると、2億5000万台の大台は、前回の機能アップデート「Windows 10 Fall Creators Update」の「半分以下の時間」で達成されたという。

Microsoft
Microsoftによると、カスタマーサポートへの問い合わせは減少傾向にあるという
提供:Microsoft

 一般に短時間での普及は良い兆候だが、AdDuplexの調査結果への反応は肯定的なものばかりではなかった。強い影響力を持つ「Windows」ウォッチャーのPaul Thurrott氏は、ユーザーがアップデート後またはアップデート中に遭遇したさまざまな障害は同氏の予想より「無責任なほどひどい」と述べた。これらの障害は、「Google Chrome」や、Avastのアンチウイルスソフトウェア、Intelの一部のSSDを搭載するマシン、Dellの「Alienware」シリーズPCのユーザーに影響を及ぼした。

 しかし、Microsoftによると、テレメトリデータと人工知能(AI)の組み合わせにより、実際にはこのアップデートは「安全かつ高速」なものになっており、同社は早い時期での問題特定と障害の影響を受けるハードウェアへのアップデートのブロックに成功したという。MicrosoftはこのアップデートでクラッシュしたAlienwareデバイスとIntelのSSDに関して、そうした措置を実施した。

 Microsoftは、AIとテレメトリが見逃した問題にも対処した。例えば、AvastユーザーがApril 2018 Updateへの移行時に遭遇したブラックスクリーンと再起動の問題などだ。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    セキュリティ担当者に贈る、従業員のリテラシーが測れる「情報セキュリティ理解度チェックテスト」

  2. セキュリティ

    サイバー攻撃の“大規模感染”、調査でみえた2024年の脅威動向と課題解決策

  3. セキュリティ

    従業員のセキュリティ教育の成功に役立つ「従業員教育ToDoリスト」10ステップ

  4. セキュリティ

    IoTデバイスや重要インフラを標的としたサイバー攻撃が増加、2023年下半期グローバル脅威レポート

  5. セキュリティ

    急増する工場システムへのサイバー攻撃、現場の課題を解消し実効性あるOTセキュリティを実現するには

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]